MAX15 in 筑波サーキット

MAX10の第二戦は筑波サーキットで行われる。
私が初めて走ったサーキットだ。『RIDERS CLUB』という雑誌の走行会に参加して。初めてツナギを買って、フラッグの説明を受けて、ピットロードから入場したサーキットは予想よりもずーっと道幅が広く、その先は緩やかな登り坂になっていた。サーキットに高低差があることをその時初めて実感した。2001年の夏だった。そして、その年の暮れに同行した友人がタイムを計ってくれた。コラムに書いてあるが、ベストラップ1分37秒74である。あれから6年。今年の走行会でのベストラップは1分21秒だった。あれから、16秒早く走れるようになった。

今回の筑波では、新しいカテゴリーが追加され、MAX15というクラスができた。1分15秒に一番近いライダーが優勝というルールである。入賞は6位までなので、1分20秒を切れば入賞の可能性はある。できれば1分17秒ぐらいで走れば、その確率はかなり高くなる。そんな思惑があって、昨年からBSタイヤが主催する筑波サーキットの走行会にこまめに参加して少しでもタイムを伸ばそうと練習してきた。ナンバーなしのレーサークラスに参加しているので、断トツに遅く、サーキットは常にクリアラップなのだが、タイムは縮まらない。昨年、菅生の耐久にライダーとして参加してもらった、たいちょうさんに個人レッスンをお願いした。タンデムで向き替えのタイミングを何度も実演してくれ、タイトなコーナーの西伊豆スカイラインでみっちり練習。午後からは伊豆スカイランから箱根ターンパイクへ。ブレーキを引きずりながらの進入を練習した。サーキットでのライン取りも教わり、準備万端かと思われたが、どうも基本の向き替えができない。そんなことができなくてよくサーキット走行ができるなあと思われるだろうが、ドゥカティのクルリという向き替えができなくても、普通に曲がることはできるのだ。でも普通に曲がったのではドゥカティに乗っているかいがない。とりあえず苦手なクルリは諦めて、ブレーキの引きずる中高速コーナーの練習に重点を置いた。向き替えのタイミングが分かりやすくなるように、基本はリーンウィズで、サーキットではあたりまえに行われる腰をづらしたハングオンは使わずに走る。これは何となくいい感じになったと思いつつ東京を目指す。

さらに今回は、内圧コントロールバルブを装着している。その仕組みはリンク先を読んでいただくとして、効果はエンブレが弱くなり、加速が鋭くなり、最高速が伸びて、エンジンのピックアップがよくなるとかいいことずくめだ。私が注目したのはエンブレが弱くなることだ。フルブレーキングしてしまうコーナーであれば、高いギアのままでブレーキングしてあとからシフトダウンすれば、エンブレの問題は回避できるが、ブレーキを引きずりながらの進入ではエンブレが邪魔になることがある。これを防げばタイムアップできるのではないか。事実、西伊豆スカでは分からなかった、その効果が伊豆スカでは感じられた。確かに減速がスムーズになりブレーキが残しやすくなったのだ。それ以外の効果については、気にしていなかったので不明。加速がスゲーッとかいう実感はなかった。それからタイヤもBSの『BT-002STREET 』を履いているのだ。見た目はレース専用のBT-002とソックリだが、センター部分のコンパウンドだけが固くてストリートでも減りにくいらしい。ゆーたさんが履けば確実に2秒はタイムが縮まる魔法のタイヤもどきなので、1秒ぐらいタイムが縮まってもいい気がする。最後にフロントゼッケンを貼ったまま自走できるビキニカウルまで作ってもらった。これはパワーハウス製ではなく、『CPファントム』というグラスファーバーの造形を得意とするバイクショップに依頼した。いままでのゼッケンプレートと違い、明らかに空気抵抗が少なくなる形状をしている。

練習、内圧コントロールバルブ、タイヤ、カウル。ここまで揃えば、自己ベストの1分21秒を切って、タイムアタックで1分19秒台を出すことは簡単だとおもっていたのだが… 思惑に反してタイムアタックでは1分24秒103というダメダメなタイム。フルグリッドなので当然、一番後の32番グリッドからのスタートが決まった。

以前よりなぜ遅くなったのか。まず筑波が久しぶりであること。練習走行ではうまい人の真似をしてラインや走り方を詰めていったのだが、今回は誰もいない。アクセルのあけっぷりが悪くなっている。コーナー立ち上がりでスピードが乗らないので直線でも速くない。コーナーが遅くて、直線も遅いならタイムが出なくて当然である。開けられないのはブレーキングに問題があるのあか。いまさらグズグズ考えても仕方がない。新しいタイヤはゴロッとした感じで、とても安定している。右は端まで使っているが、左は使い切っていなかった。
午後になって天候はかなり回復してポカポカ温かくなってきた。決勝は2時過ぎと時間はたっぷりあった。タイムアタックの時にやらなかったハングオンを大胆にやれば、もっとタイムアップするかもしれない。1分21秒を出した時の走り方は、もちろんハングオンである。しかし、ここまで来て乗り方を変えるのも嫌だ。今回はたいちょう乗りを少しでも実践しておきたい。肝心の向き替えが出来ないなら、たいちょう乗りにメリットはまったくなく、以前よりタイムが悪くなるのは目に見えているが…

そして遂に決勝戦(予選はないが)の時間になった。レッドシグナルが消えてスタート。スタートから、すでに失敗した。アクセルを開けるのがちょっと遅かったのだ。まあ、ここで抜いたとしてもすぐに抜き返されてしまうのだが。今回はMAX10との混走なので合計32台のマシンが走り出す。R35を過ぎてR80でKTMのモタードが派手に転倒した。すかさず加速して2ヘアを目指す。実際はすかさずじゃなかったようで、MAX10のライダーに取ってはラインを塞ぐ障害物になっていたらしい。それからはみんなが行ってしまい、一人静かにサーキットを走った。レースなのに誰とも、からまないというのは寂しいものだ。タイムはさらに落ちて1分25秒185だった。これだと6周しかできてないので、1ラップされて、周回遅れになっているわけだ。

MAX15の優勝タイムは1分15秒681。6位入賞のタイムは1分18秒139だった。次回もこれに近いタイムが入賞ゾーンであればまだ入賞の可能性はある。マシンに関しては、もう手を入れるところはないので、あとはライダーの問題。次回は8月6日なので、まだ時間はある。表彰式では、最下位賞を貰いかなり恥ずかしかった。いまのままでは、レースを楽しめない感じになってきている。入賞しなくてもいいがタイムが上がらなきゃ走っていても面白くない。ある程度まで上がって頭打ちなら分かるが、今の段階はまだお話しにならないレベルだ。