旅するバイクBMWに乗ったF650で箱根ターンパイクを走ってみれば |
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単気筒エンジンにベルトドライブの新世代BMWと伝統のボクサーツインエンジンを新設計した1200GSを含めた合計4モデルに乗った。走った距離は合計200kmを超える。箱根から熱海まで有料道路はほとんど走ったことになる |
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井の中の蛙大海を知らず ということでドカばかりに乗っていては、ドカの良さが分からないかもしれない。たまには他のバイクにも乗ってみよう。できれば極端に性格の違うマシンに乗りたい。どうせ乗るなら興味のあるマシンにと思っていたところ、偶然、一泊二日でBMWの最新モデルに乗れるチャンスがやってきた。これは願ったりかなったり見逃す手はない。 小田原ヒルトンホテルを根城に、F 650 GS、F 650 GS Dakar、F 650 GS、R 1200 GSの4モデルに乗る。初日の朝一番は快晴、一発目はF 650 GS Dakarを選んだ。GSシリーズは一般的にジャンルで言えばデュアルパーパスモデルでロングツーリングから未舗装路まで走れるモデルだ。中でもDakarは「パリ・ダカール・カイロ2000」を走ったF 650 RRを彷彿とさせるオフロード重視モデルだ。フロント21インチ、リア17インチにノーマルよりも長いストロークのフロントフォークとリアサスペンションを装備する。またエンジン特性も変更されている。またがってみるといきなり、車高が高い! これは交差点では片足しかつかない。といっても私は立ちゴケ率0%でバランスには自信があるのでビビラずスタートしたが、片足つま先しか付かないのでなるべく止まりたくない。 まず定番の「箱根ターンパイク」を走る。料金所の係員が心配そうに「上は風速20mで霧のため視界0ですが行きますか」と聞いてくれる。こちらはなんせバリ・ダカ仕様である。もちろん行くのだ! しかしレインウエアは着ていないが… 下の方では専門誌がグラビア撮影に余念がない。それを横目で見ながら、グングン高度を上げていく。652cc 、37kW(50ps)/6,500rpmのインジェクションエンジンは右手にダイレクトに反応して、気分よく加速してくれる。同じ水冷単気筒でもGILERA STURNOとは段違いである。STURNOのエンジンはがさつで、それがまた鼓動を感じさせてくれるのだが、BMWのエンジンはモーターのように均等にアクセルに正比例してパワーを出してくれる。走り出すと197kgという重量は感じられない。軽いという感じでもなく重いという感じでもない。ポジションはきわめて快適で、小さなカウルが風と雨を効果的に防いでくれる。道路がフラットなのでサスペンションが沈み込むことはなく、柔らかいのか固いのかよくわからないが、直線と同じようにコーナーでも挙動が変化することはない。ブレーキにはABSが標準装備されており、フロントで効くことはなかったが、リアブレーキは思い切り踏み込むとガッガッガッというABSが作動したことを知らせるサインを足で感じられた。ロックさせる心配がないので、リアブレーキを積極的に使えるのだが、長年の慣れが邪魔して、試乗中には普通にしか使えなかった。 箱根ターンパイクを快調に上っていく行くと途中から霧雨になり、気温がドンドンさがり、霧が発生。さらに横風が… BMWはドカより重いので横風はそんなに心配ないが、霧が深くなるとライトを点灯していても前が見えない。速度はどんどん低下して30km走行に。頂上付近では確かに視界2mぐらいになり、箱根新道よりも旧道の方がましかと思い、1号線を東に走る。乗用車さえ走っていないのでテールランプを頼りに走ることもできず、時速は15kmぐらいに下がり、センターラインを目印に走る。もちろん対向車には注意しつつ。下界に降りてくると雨はやんで晴れ間が見える。ウーン、山の天気は変わりやすい。せっかくのダカールモデルだが、林道を走ることなくタイムオーバー。実際、こんなに重いマシンで未舗装路を走ったら、体勢クズしたときに絶対転けるので、まったりとしか走れないと思う。北海道のようにサーキット並みの幅広くてフラットな林道で飛ばしてみたいものだ。 次に乗ったのが、F 650 CS、スカバーというモデルだ。これはモーターショーのコンセプトモデルのようなマシンで、タンクの部分にスピーカーを付けたり、ヘルメットを収納したり、タンクバッグを付けたりできる。スリムで足つきがよく、ベルトドライブでメンテナンスフリー。10モードの燃費は22.7kmで、ガソリンはレギュラー指定なのだ。都会を駆け抜ける雰囲気で、女性ライダーや大型二輪のビギナーが安心して乗れるモデル。ドカにはないカテゴリーである。今度は両足がベッタリ付くので何の心配もない。シート交換で高さは3段階に調整できるという。排気音もきわめて静かで、これはシティコミュニケーターとして、すごくいいと思った。通勤に使うとラクラクかも。大型という印象はなく400ccに乗っている気分で走れる。とはいっても安定性があるので、海岸沿いを走る熱海スカイラインなどを走っても、風にあおられる心配はなかった。最後に乗ったF 650 GSはダカールの兄弟モデルであり、スカバーの後に乗ると、少しエンジンがキビキビした感じで、よりメリハリのある走りができた。 翌日は朝からあいにくの雨、箱根ターンパイク方面は諦め、熱海方面に向かう。同社の人気モデルの全面的モデルチェンジであるR 1200 GSはABS+CATのスポークホイールモデルが190万円と値段も空冷モンスターより、かなりお高い高級車である。テレレバー、パラレバー、シャフトドライブ、水平対向エンジン、乾式単板クラッチなどユニークなメカを満載したR 1200 GSは32kgの軽量化を果たしたのだが、重さは依然としてガソリン満タンで240kgもある。さすがに乗り出す前は重く感じる、っていうか重い。いざ走り出すと200kg以上あることは感じられない。1170cc、 100 kW(100ps)/7,0000rpmのエンジンは、昨日乗った650シリーズとは、一味違う。グッと開ければ、ググッと加速する。ドカのようにもっと回せとエンジンにせかされることもなく、自分の走りたい速度を容易にキープできるのだ。逆に言えばレッドゾーンまで回したからといって面白いエンジンではないのだ。排気音は相変わらず静かなので、回転をあげるとちょっと振動が多くなるかなぐらいしか感じない。テレレバー、パラレバーに広めのシートは、リーンウィズで回るのがお勧めと語りかけてくるようで、曲がりたい方向にちょっと体を傾ければスイスイ曲がっていける。そうコーナーであまり、いやほとんど減速する必要がない。リーンのきっかけとか作らなくてもいいし、何も考えずに曲がれる。コーナーリング中はパーシャルにする必要がなくアクセルとグーッと開けていると自然とコーナーが終わってしまう感じだ。つまりラクチンなのだ。もっとスピードをあげれば違うのかもしれないが、自分の技量では、これ以上は無理。2時間ぐらい走り回って帰ってきました。1200ともなると堂々としているので、車も意識してよけてくれたりするし直線を走ると、これぞビッグマシンという満足感を覚える。ガソリンスタンドで、このバイク何シーシーですかと聞かれれば、1200シーシーなんだよと威張りを効かせることも出来るのだ。 こうして2日間の試乗を終えて、M944R evoに乗って帰ったのだが、ホテルの駐車場を出て最初のコーナーで、マシンの軽さと旋回性の良さを感じた。まあいつもドカに乗っているので、無意識のうちに曲がる作業をしているのだが、ああ、やっぱりこれは曲がるためのマシンだわと思った。サスペンションとシートは固めで、ハンドルは短くて悪く言えばフラフラしているし、マシン全体も常にどちらかに倒れたがっているような感じだ。気分的には250ccに乗っている感じと言ってもいいくらいだ。確かにBMWはよくできている。タンデムで北海道ツーリングに行くときは、私もBMW R 1150 RTで行きたいと思った。でも、一人乗りならドカだね。BMWでサーキットを速く走ることもできるし、ドカで北海道ツーリングを楽しむことも出来る。最後は結局好みの問題だと思う。BMWをバイクの優等生とするとドカとハーレーは不良なのかもしれないと思った。 |
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