再びFISCOにやってきた。
前回は霧だった。霧の晴れ間から見えたとてつもなく広い路面に驚いた。
この道幅いっぱいを使ってどうやってコーナリングすればいいのか。
ライディングの本に書いてあった一節が頭をよぎる「広く見えるサーキットだが、速く走ることを考えれば
正しいラインは一本しかない」そう言えば、前回は最初のコーナーのクリッピングポイントを狙って、
ドカが整然と並びながら、右側にバンクしていった。
今回は体験走行なので、追い越し禁止と決まっている。どうせ前のモンスターについていくのが精一杯に
違いないので追い抜く心配などみじんもない。それどころか後続車がイライライしてキレてしまわないか
どうかが心配だ。
今日はとてつもなく空が抜けて雲一つない。コースのずっと先まで見渡せる。
自分のモンスターもパワーハウスのマフラーのおかげで排気音だけはやたらに勇ましい。
先導車がスタートして2列になったモンスターがサーキットに飛び出していく。
最初は慣熟走行なのか、ゆっくりとしたペースでコーナーをひとつひとつ回っていく。
途中からペースが変わり、たぶん走行会の参加車両だろう後ろからどんどん抜かれていく。
私は相変わらずのマイペースだ。コーナーを大切にしながら、体重移動、ブレーキング、パーシャル、
加速とマニュアル通りの走りを実践していく。ペースが遅いのであわてることもない。
それでもシケインで止まりそうになる。タイトなコーナーのラインが見えてこない。
たぶん倒しこみが少なすぎるのか。
そんなことを忘れるほど、晴天のサーキットは理屈抜きに楽しい。
響き渡る排気音、バックミラーを見る必要もないし、スピードメーターも気にしない。
時折タコメーターの針を見ながら、モンスターとの一体感を楽しむ。右手と左手、右足と左足が
無駄なく動きマシンを操る。200キロ近い鉄のかたまりを体重移動だけでバンクさせ、
右手のアクセルワークだけで直立させ矢のように加速させる。
モンスターと自己を開放する場所、それがサーキットなのだ。
機会があれば、ぜひあなたもこの開放感を味わって欲しい。
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