その当時400ccでありながら乾燥200kgの超重量級バイク。雑誌の紹介では大型バイクに慣れる
ために最適とも言われていた。水冷横置きVツイン、シャトドライブと言う個性的なバイク。
アメリカHONDAがデザインしたとあってスタイルも一品。
それにワンオフのショートハンドル、シートあんこ抜き、ショートサス、ハーレーの外カット
マフラーなどでカスタムされた愛馬は10年も乗ると「なに?このバイク?」と注目を浴びた
ものだった。
そして荷物を満載し沖縄以外の県を全て走った思い出。15年間の思い出。
豪雨、灼熱地獄、最高速テスト(限界145km/h(^^;)中で覆面に捕まったり、オーバーホールで 金かかったり。。。何度も立ちゴケしたり。。「愛着」と言う単純な単語では表せないほどの 思い出。青春の全て。65000kmの思い出。
大型免許を取ろうと頑張った半年間、その間中CXをどうしようか?と悩んだ。
駐車場にバイク2台も置けるスペースは無い。ナンバー外して部屋に飾っておくか?
それとも潔く東南アジアか?(バイク屋に引き取ってもらっても価値がない為海外送り)
悩んだあげく後輩に「いる?」と聞いたら喜んで「いるいるいる!」と言ってくれた。彼をケツに
乗せて泊まりのツーリングに行った事もあるし、二人してアルバイトに通った事もあるマブ達だ。
彼もCXに愛着がある。私はとりあえず安心して1円ももらわずに彼に譲ることにした。
たとえ1円でも金をもらうと「売ってしまった」ようで悲しかったからだ。
そしていよいよDUCATIを契約。
納車前にCXと最後のツーリングに出かけた。
ずぶとい排気音、回すとバイクが右に傾く特性を再確認しながら無言で100kmほどを走る。
バイクに乗ってる時に「無言」は当たり前だが別れ話をした女と車に乗ってるような感覚だ。
「何か言いたい」「でも何を言っていいかわからない」
夕闇が迫る。家路につく。
もうあと1kmも走れば家だ。そしてもうコイツは俺の手を放れる。。。。「終わる」・・・
あと100mに家が迫る。アクセルを開けれない。時速20kmでしか進めない。。。。。。。。。「終わる」・・・
私は走りながらワインレッド色のティアドロップタンクの上に左手をそっと乗せた。
そして言った。
「今までありがとう」
するとCXが答えたのだ。
「いえいえこちらこそ。こんなに走って、いろんな所に行って、私は幸せです」 と。
読者は笑うだろう。俺も書いてて変と思うし、そんなん「己の勝手な想像」でしかないと言われればそうだ。
でも、俺にはCXがそう言ってるように聞こえたんだ。間違いなく。
私:「ごめん・・・」
CX:「いや、もう十分ですよ(^^)」
車庫に入る。バイクから降りる。スタンドをかける。キーをOFFにする。
キュン!と音がしてエンジンが止まった。その瞬間私のCXは終わった。。。。。。。。目頭が熱かった。
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今でも後輩の家に行くとそのCXが置いてある。いろんな所に故障がでて大変だというものの現役バリ
バリで通勤に使ってると言う。私はそのCXに問いかける。「よ、元気?」。
しかしCXはうんともすんとも答えない。ただの旧車。ただの鉄の塊。
そう、俺の知ってる「あの」CXは私の家の車庫で「昇天」したのだ。キュン!と鳴った瞬間に。
ここにあるCXは「抜け殻」なのである。
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Monsterに乗って5年少々。愛馬はまだ何も語らない。
もしこの愛馬を手放す時。こいつは語ってくれるのだろうか?
/=== 95'M900BlackFerrariDESUMO DUE 2001.07.19 25000km & LEGACY B4(BE5C) 100km ===/
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