二輪魂

遙かなる高みを目指し、もがき苦しみながら
Monsterを走らせ続ける男の挽歌

第三十輪 精神重量

□コメント
乾燥重量以外のバイクの重さがあるという話
※ずっと書きたかった1本ではあるが若い人にはピンと来ないと思いつつ書いた(^^;
※あれよあれよツリーが消えそうになり悲しい思いをしてる。
※やっぱこの話は1台のバイクをパーツ生取り寄せが不可能なぐらい乗り潰した人間
※しか共感がもてないんだろうと少し淋しかった
※ま、いいんだけどさー、Ferrariは単純だから(笑)
※Qちゃんの「反対されながら乗る」と言う貴重な話は自分の想像不足(力なさ)を
※感じた。つまり俺もまだまだってことだ。

□本文

 ※ この話は随分前から暖めてた話です。
 ※ 丁度30話を記念してこの話をアップしようと思いました。
 ※ 自分自身、とても書きたく、かつ少し悲しい話ですが「二輪魂」の冠にふさわしい
 ※ 内容と思ってます。「濃い」と言うより「記憶に残る」1話。かな?
 ※
 ※ なお、30話をもちまして「第一部-完-」とさせて頂きます
 ※                   
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 バイクの諸元表に「乾燥重量」と言う項目がある。これはオイルもブレーキフルードも
 すっからかんの重量である。
 ほかにも走れる状態の「装備重量」とか、車種によっては「積載重量」などもある。

 しかし皆さんはご存じだろうか?
 カタログには載ってない「精神重量」という項目があると言うことを。。。
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 「精神重量」、その言葉を聞いてピンときた人はすでにその「重さ」を感じてる方だろう。

 ネタバラシで先に答えを書くが「精神重量」とはバイクから受けるプレッシャーと考えれ
 ばよい。

 たとえば996とかは200km/h以上でも安定して「走る」「曲がる」「止まる」を考えら
 れているバイクであるがその真価を体感するのはサーキットに行くしかない。
 サーキットを走ったことのない996なんてオフロードを走ったことのないラリーカー、
 空を飛んだ事のないジェット戦闘機、海に入ったことのないダイバーウォッチ、実戦投入
 のない兵器、つまりその真価を発揮する機会がない宝の持ち腐れ。であるわけで、本人が
 「気にしない」なら精神重量は0だが、「走らせてあげないと・・」ともし悩んでいたら
 それが精神重量の1つの例だ。

 他にもいろいろある
  ・メンテしてあげないと。。。
  ・洗ってあげないと。。。。
  ・タイヤ交換しないと。。。
  ・もうすぐ車検だ、金どーしよう。。。
  ・最近ツキ(アクセルの)が悪いなぁ。。。
 そして
  ・もっとうまく乗りこなせたいなぁ。。。腕を磨かないと・・・
  ・もっとカッコよくカスタムしたいなぁ。。。金貯めないと・・・
 
 このようにバイクが好きで有ればあるほど「精神重量」が重くなっていく。
 脳内にバイクのことが段々と広がる。それが麻薬ようなハイになる成分だけなら、も
 ちろん重さなんて感じないだろう。しかしふと我に返るとこの重さに気づき、嫌にな
 り、最終的にはバイクを降りる人までもいる。簡単に言うと

 「もういいや、めんどくさー」 である。

 私は原付(正確にはREAD100cc)とMonsterとB4(車)があるがREADに関しては精神
 重量1kg せいぜい雨が降り出したらいそいそとバイクカバーをかけてあげなきゃー。
 って思う程度で小雨なら「ま、いいや」程度の重さ。
 B4はそれなにり感じることはあるが精神重量を軽くするためにもターボ車は遠慮した。
 260馬力か300馬力かしらないが、そんな馬力の車持ったら「走らせてあげないと可哀想」
 「俺みたいな奴に買われて可哀想」と思ってしまう。でもノンターボのATでもB4は
 B4であり、新車だから洗車にも気を使う。そんなB4の精神重量は10kg。

 ではFerrari号の精神重量は・・・・・・B4の10倍。100kgはあるだろう。
 (あくまで相対的な話であって実際に背中に100kg背負ってるプレッシャーがあるわけではない)

 正直言って国産車ならこんなに「重い思い」をしなくていいような気がする。
 車検毎の点検とチェーン張り、タイヤの空気圧だけみてれば国産車はかなり完調を保って
 くれる。(CX400は更にシャフトドライブだったのでメンテフリー)
 「走らなきゃ」「走ってあげなけりゃ」とのプレッシャーもそんなに無いだろう。
 理由?
 それは精神重量が価格と正比例してるのかも知れない。
 例えば500万?のHONDA-NR持ってたらやっぱすごいプレッシャーだろうし。

 ん?まてよ・・・・価格に精神重量(プレッシャー)を感じるってことは「身分相応」の
 バイクではないってことだろうか?
 大金持ちが996持ってて「高価なバイクだから」とプレッシャー感じる訳がないもんな。。。
 いやいや、たとえ大金持ちでも「憧れの996を買ったんだ」と喜びを感じるバイク人な
 ら、やっぱり「走らせてあげないと」と精神重量を感じるはずだ。

 ってことはやっぱり精神重量はバイクをどれだけ気にしてるか?好きなのか?と言う姿勢
 で変わる。価格は間接的要因で直接的要因ではない。
 (ふぅ、良かった(^^; 自分の身分相応理論が波状するところだった(^^;)

 では、あらためて日本車なら精神重量が軽いだろうと思う理由を考えると。。。
 やっぱドカ(外車)は「特別なもの」と思ってるのだと思う。日本車が軽いわけでなく、
 ドカだから「重い」のだろうか?・・・

 さて、精神重量とは何か?がわかって頂いた(と思う)ところで告白したいことがある。
 それはなんと、
   「ある朝、Ferrari号が盗まれてないかなー」と願ったことが2,3回あるのです。
 盗まれて綺麗さっぱり「消滅」してくれてないか?と思ったことがあるのです。@o@驚!
 (いやいやマジで、信じられないだろうけど・・)

 もちろんそんな時は嫌なことがあったりしてかなりブルーで気が滅入ってる時が多いが、
 (今この時はそんなこと露ほど思ってない)
 「他にもしたいことがある」時にもよく思ってしまう。
 また、綺麗さっぱり盗まれることによって「開放」されると言う事もあるが、逆に「また
 1から始められる」と言う希望や夢もある。
 たとえばアプリリアの250ccでも、748でも、マーニでも選択しに入る(金策は別として)
 でも私が「消えて無くなる」事を望んだ時はだいたい前者の「開放」を望んでる。
 バイクに奪われる時間と金を他に使いたいと感じる時がある。。。

 あ、・・・これは「バイク」を「子供」に置き換えるとお子さんがいる方はよくわかる
 かも知れない。子供は幸せなアイテムの1つではあるが
 ・子供を守る、子供を育てる、子供を幸せにする
 これは当然な思いだろうが心のどこかでプレッシャーを感じてる事はないのだろうか?
 (Ferrariは子供いないのでわかりませんけど)
 バイクをやめても非難されないが子育ては放棄できない。。。。。バイクより難題だ。 

※以下、話をバイクに限定して進めるが。

 そんな時、「精神重量に負けないように頑張ろう!」と気合いを入れる。
 ・・・・でも実はそう思い始めたらもうダメなんだ。
 既に手遅れだ。バイク人のピークは過ぎてると思う。
 精神重量に耐えながら必死に乗る時点でバイク本来に求めてるモノが変じゃないか。

 「バイクは頑張って乗る乗り物ではない!」

 楽しいから乗る乗りものだ。だから「頑張って乗ろう」と思った時点でもう終息の方向に
 向かっているのではないだろうか?バイク年齢を過ぎたってことだ。
 俺はピーク過ぎてるかもしれない(^^;なんせ既に人生の半分以上がバイク歴だ。
 20年乗って「よく頑張って乗り続けたものだ」なんて思ったことはない。 
 でも最近は「あと何年頑張れるかな・・・」とふと思う時がある。

  『若いときは精神重量さえも楽しかった』  

 CX400の時にはもう10年以上昔のバイクをメンテしてくれる店もなく、車検毎は毎回重か
 った。が、その重さは新車(Monster)を買うことで消え去った。
 DUCATIで初めて重さを感じたのは2年前ぐらいかな?それから年に1度が年に2度とな     り・・・
 でも今(たった今)はまだ乗っていたい。乗らないと調子がでない。ストレスが溜まる方が
 大きい。

 1つの方程式がある

    バイク人 = (乗りたい気持ち > 精神重量)
        (乗りたい気持ちが精神重量より大きければバイク人でいられる)
 バイク人終了の判断ロジック↓
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  IF (乗りたい気持ち=0) or (乗りたい気持ち<=精神重量)
   THEN GOTO GAMEOVER
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 「重い」と感じる日もあっていいと思う。
 だからこそ乗りたい気持ちを大切にして、乗りたいときには乗ろうと思う。
 永遠のバイク人であるために。

『二輪魂 第1部-完-』
/=== 95'M900BlackFerrariDESUMO DUE 2001.10.29 25350km