2日目の朝が来た。
05:40 ベンチの横で目が覚めた。目覚まし時計なんかない、人の足音で目が覚めた。
野営で寝てるときの足音はけっこう怖いもんだ。
ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、と近づく足音。
「なんだおまえは?」と声をかけられるのが一番イヤである。私は色が白くて痩せているので見
た目が貧弱なので悪い人から見ればかっこうの餌だろう。「千葉では野宿するな」って格言もあ
るらしい。他県ナンバーが野宿していると何の理由もなく狩られるそうだ。地元の族から。
(これは今回の旅で泊まった石狩ライダーハウスで聞いた話)まぁ早起きの族はいないだろうけ
ど融通のきかないおっさんも面倒だ。
はだけた寝袋の中から足音の方向をすかさず見ると公園を横切って老人が林の中に消えて行った。
ん?・・・まぁいいや、起きよう・・・
顔洗って歯を磨いて・・そうこうしてるうちにまた人がやってきた。年配の人でやはり公園を横
切って林の中に消えて行った。
んん?なんかあるの?その向こうに?
歯を磨きながら人が消えたあとに行って見ると「道」があった。舗装はしてあるようなないよう
な細い道である。そして道の向こうの遥か眼下には港があった。どうもこの公園から港に降りる
小道がありそこを散歩コースにしてる地元の人がいるのだろう。そう言えばここの道の駅の名前
は「ポート」赤崎だ、港でタコも多く水揚げされるのだろうか・・・・
1つの謎が解決して水飲み場に戻ってくると今度は犬を連れた散歩の人がいた。この公園に入り
たいみたいだが俺が陣取っているから戸惑っているようだ。時間は6時すぎ、人が徐々に動き出
す時間だ。だから公共の場の野営は朝早く出発する必要に迫られる。荷造りを進める中、早朝の
タコ達は私の野営など全く気にせず、何事もなかったようにたたずんでいる。陽の光にさらされ
て夜の怖さはないものの管理されてないのか、この公園には雑草が多かった。膝ぐらいの高さの
雑草がそこかしこに生い茂ってる。とても人気の公園には見えない。。。ほんの少しだけタコ達
を不憫に思った。
06:32 コーヒーも飲まず、慌てていたのか干していたタオルを忘れたまま恐怖の?タコ公園を
出発した。どんよりとした空の下、鳥取市を抜けて日本海と一時さらば、内陸に向かう9
号線に進む。平日のツーリングは通勤ラッシュを避けるために朝と夕方の市街地を通るの
は避けた方がいい、この時間に出発したら鳥取市内を抜けるのには苦労してしまうだろう、
と思っていたが鳥取って出勤する人いないのか?ってほど交通量は少なくどんどん進めた。
08:14 兵庫県、本日1回目の休憩&GPS位置連絡
コーヒーを飲みたい・・・茶店も開いていないので缶コーヒーで休憩。携帯電話のカメラ
でしばらく遊ぶ。そんな余裕があるのは気力体力ともに問題ナシな時だ。天気は回復傾向。
09:08 出発、
10:28 京都福知山。9号線と分かれ、次は北上ルートの175号線へ乗った、だがすぐに「こ
りゃぁこの先何もないな」と思って1kmほど戻りさっき見かけた喫茶店に入る。見るから
にコーヒー専門の喫茶店。もうこの歳になって女房と2人でコーヒーを飲むためだけに喫
茶店に入ることもない。1人で400円もするコーヒーを飲むのも「凄い贅沢」と思うよ
うになってしまった。しかし旅のいいところはこのような小さな贅沢が許されることにも
ある。特に1人旅では。
喫茶店のコーヒーはさすがに専門店らしくおいしかった。暑いけどわざわざホットブレン
ドを頼んだ価値があった。冷房もほどよく効き、客も少なく静かな空間。窓からは我が槍
号も見える(と言うか槍号が見える位置に陣取るのはいつものことだが)。地図を開き、
シグマリオンを開き、優雅な休憩をとった。時間を見ると2時間も居座ったようだ。
休みすぎ(苦笑)。あぁ、なるほど、リアルレポでいっぱい書き込んでるわ。当然GPS位置
連絡も。そうそう、アイスコーヒーを追加したんだっけ。
12:22 十分なランチが食える金を払って、出発
14:00 京都舞鶴から東20km、道の駅「エルどらんど」着 GPS位置連絡。
腹が減った、腹が減った、朝からメシを食ってない。そして暑いこと暑いこと。頭がボーっ
としてくるほど暑い。国道もただの市街地、全然旅情もくそもあったもんじゃない。なん
でもいい、とにかく体を冷やしてメシ食いたい、と綺麗な道の駅に入ったものの・・・
施設内の食堂は何故かイタリア料理店。はぁ?なんでイタリアなの?メニューもそれなり
で結構高い。軽食コーナーにはラーメンしかない。このクソ暑いのにラーメン食えるか!
イタメシも食う気になれない。んでもここらで休んでおきたい・・しょうがなくまた缶ジュ
ースで一休み。腹の立つへんな道の駅だった。
14:30 エルどらんど 出発。暑い、暑い、腹減った、腹減った・・・頭の中はそればっかり。
14:50 あ!トマト&オニオン発見!このファミレスは九州にはまだない(と思う)。一度四国
を回った時に利用したことがあり、ココのハンバーグがとてもおいしかったのを鮮明に覚
えてる。喜び勇んで入店。やっぱりおいしいハンバーグ食べて、30分ぐらい寝てしまった。
なんせここまで来る道中が暑くて暑くて体力がどんどん落ちる。昨夜の野営も響いてる。
寝起きにコーヒーゼリーなんぞとデザートまで食べてミニ豪遊。また2時間も居座った。
でも先は長い、自分で「休んだ、回復した」と思うまでは動かない。それもロンツー1人
旅のルールだ。
16:42 元気回復。トマト&オニオン出発
17:47 1時間走ったから休憩。
日中の猛暑も少しは和らぎ、海に近い国道であることも幸いして少しは走り易くなった。
裏が海水浴場になってるコンビニに立ち寄り尺度の大きいロードマップなどを見て今夜の
宿泊地を決めようと思った。コンビニでロードマップを立ち読みして情報を得るのはロン
グツアラーの常套手段である。(と言うか日本縦断のロンツーでツーリングマップル4冊?
5冊?も積載できん。大きな地図1つと土地土地の地図はコンビニで立ち読みさ)
コンビニで地図を見る。進行方向100km周辺にキャンプ場はないかな?と思ってみていたら国民
宿舎を発見、2時間以内に着くし野営2連泊はしないほうがいいだろう。でも(値段は)いくら
だろう?国民宿舎は日本全国一律料金ってことはない、高いところはリゾートホテル並、安いと
ころは民宿並、だいたいは立地条件に左右される(どの程度の観光地か?ってこと)。
土地感のない私はその「鷹巣(たかす)」って場所がどんなところか見当もつかない。まぁいい
や、電話しよう。コンビニの外の公衆電話の電話帳をみて・・・あれ、電話帳ないじゃん。えっ
と、104だっけ?106だっけ?・・それが思い出せない。コンビニの中に入り店員のおばさ
んに聞く、「104か106かどっちでしたっけ?」と聞くのはアホの子みたいだったので
「公衆電話に電話帳は置いてないんですねぇ・・」(と、まず話すきっかけをつくる)
『あぁ、○ ▲※と※■○ に分かれたから電話帳がないんですよ』
(なんだそれ?聞き取れない)
「鷹巣国民宿舎って電話番号わかります?」
(田舎のコンビニなら周辺観光ポイントの電話番号一覧なんて持ってることもある)
『いや、わかりませんねぇ、104で聞きましょうか?』
(あ、104が正解か、しめしめ)
「あ、いえいえ、自分で聞きますから(^^)」
104で鷹巣国民宿舎の電話番号ゲット。
引き続きそこへ電話した。素泊まりはなく、朝食か夕食込みが必須とのこと。ふーん、そんな国
民宿舎もあるんだ・・朝食込みで5660円。ま、いいんじゃない♪その場で予約を入れた。
さて今日は残り100kmもない。2日目は1日400km未満の(俺としては)楽なペースだった。しか
も18時って言うのにもう寝るところが決まってる(しかも布団に温泉(^^))、凄いことだ。俺
のツーリングではまずあり得ない。宿が決まってるって、こんなに安心できることなんだ。なん
て思った。(だったら毎日ちゃんと宿取ればいいのにね(苦笑))
そして今日の残り100kmで今回初のおにぎり狩りをする。さっき見たロードマップでこの先の100
kmは「夕陽が綺麗」とコメントが書いてあったのだ。その海岸に沿って305号線がある。
西日本はいつでも狩れる、しかし東日本にはなかなか行ける機会もない、だから今回の縦断は
東日本に入ってから「狩る」と決めていたんだ。その1発目が夕陽といっしょに撮れる。そう
考えると更に楽しい気分になって来た。そうそう、いよいよあの!『E−1』の出番だぞ、と、
心も躍る。
ここでE-1について解説しよう。(するんかい!)
(続く)
【2日目】7月23日 (2)
ここでE-1について解説しよう。(するんかい!)
※OLYMPUS E-1 一眼レフデジタルカメラ 2003年10月発売 発売当初28万円(open)
(ボディ価格約20万ぐらい+標準レンズ7万5千円(定価)
04年6月にレンズ込みで20万で購入。清水(きよみず)ダイブです。)
OLYMPUSが初じめて出したレンズ交換式一眼レフ、OLYMPUSデジカメ製品群のTOPに君臨
するいわゆるそのメーカーの威信をかけた『フラッグシップ』モデルだ。
■特徴
・ボディ、レンズともに防水設計。(一眼の世界でレンズまで防水仕様なのは珍しい)
とあるプロ写真家が密林で雨の中撮影し帰宅後水道でジャバジャバ丸洗いしたが問題
なしとの記事もある(注:OLYMPUSはそこまで保証してません)。
しかもボディーには軽くて堅牢なマグネシウム合金。シャッターは15万回耐久テストク
リア。Gショック並みのボディコンセプトに信頼性、耐久性ともに国内TOPクラス。
・レンズ
「デジカメ専用(簡単に言うとE-1専用)」に設計されたズイコーデジタル。
「デジタル」の冠をつけ「ズイコー」ブランドの復活!(ズイコーの説明は割愛(^^;)
・CCD埃除去装置(ダストリダクションシステム)
デジカメはフィルムカメラのようにカメラ内部にフィルム巻き上げ時に発生する定期的
な振動がなく、一旦CCDにごみが付着するとそのゴミはなかなか自然に落ちてくれない。
ゴミはそのまま画像にも影響しシミに見えたりする。そうなると最悪はメーカーへ分解
掃除にださないといけない。(1回1万〜3万円)
密閉式のコンパクトデジカメならCCDにそうそうゴミなど付着しないが一眼レフタイプ
はレンズを交換することが醍醐味である。その際、いくらレンズ交換時にボディを下に
向けて1秒でも素早くレンズ交換をしてゴミの侵入に気を使ってもゴミが入る時は入る。
そのデジカメ特有のCCDゴミ対策としてE-1は電源ON時にCCDを「振動」させる機能が
ある。これによりデジカメに致命的なゴミ付着を激減させている。もちろん世界初。
・4/3規格(「フォーサーズ」規格)
PCの画面の縦横比は4(横)対3(縦)である。
これはXVGA(画面の細かさ、解像度を表すモード)で言うと1024 768であ
り、なんかややこしい数字だが約分すると(256で割ると)ちゃんと4 3なのであ
る。これに対してフィルム式カメラでネガを焼き増ししたサービス版とかの縦横比率は
3対2である。(見た目、4:3よりやや横長である)
ニコンやキヤノンの高級デジタルカメラは「フィルム式比率」を継承しデジカメでも撮
った画像の縦横比率は3対2規格で進んでいる。(一般にAPSサイズと言う)。
デジタルカメラで撮影するとき、画面の「大きさ」を決めるメニューがある、そこで一
般的な1024 768で撮ればPCの画面の壁紙なんかに使うとピタッとハマルわけ
だ。ところがAPSサイズで撮ると(例:1200 800=3対2)どんなに拡大縮
小してもPCの画面にはピタッとはまりこまない。縦横を少々カットして(トリミング
と言う)PC画面サイズに切り取らないといけない。
印刷してフィルムカメラ感覚で他人に配るにはAPSサイズの方が見慣れた大きさなので
違和感ないだろうがフィルム式カメラ市場から撤退したOLYMPUSは「今までの普通」を
捨て、「これからの普通」としてパソコンの画面比率である4対3のCCDを採用、
「フォーサーズ」規格として生きる道を選んだ。
(注:普通のコンパクトデジカメは4対3比率です。
だからE-1の画像も車載用G4W(RICHO)の画像も縦横比率が同じなので違和感がない)
しかもそのCCDは「フルフレームCCD(*1)」と言ってこれも画期的。
E-1の絵が美しいと言われる所以はこのフルフレームCCDと専用レンズのズイコーデ
ジタルのおかげであると言っていい。
*1:フルフレームCCD
通常のCCD(インターラインCCD)にある信号転送路が不要なため受光素子が大きい!
いかにE-1が優れ、独創性があるか、わかって頂けただろうか?(これ以上書くとボロがでるの
で書きません、また、本文中には一部私の主観(勘違い)も入ってます(^^;)
つまり、E-1とは
・雨に濡れてもOK(海や滝や雨天、急な夕立にもへっちゃら)
・少々埃が舞っていてもレンズ交換OK
・そしてプロ並の性能、機能、耐久性、
などなど、アウトドアカメラマン(または面倒くさがり屋)にとっても楽で機動性があり、かつ
カメラとして「本格的な絵作り」ができる至高のカメラ。なのだ。
また「独自路線(フォーサーズ)」ってのも変わり者にはもって来いだ。
とにかく「過剰に神経を使うことをしなくていい」ってのが嬉しい。
腕時計でも精密機械ならなんでもそうだが「精巧=華奢(きゃしゃ)」では話にならん。プロの
カメラマンは撮影の状況をカメラを「振り回す」とか「ぶん回す」とか言う人もいる。過酷な環
境で酷使に耐える本格的カメラ、E-1はまさしくそんなカメラなんだ。
バイクは走ってナンボ、カメラは「撮ってなんぼ」の世界、
E-1は旅に頼れる相棒(アイテム)である。(まぁ当然欠点もあるけどそれは言わない(笑))
※E-1の自慢話が終わったところで。(自慢話だったんかよ!)
18:17 コンビニを出発 7-8km走って遠く新潟市まで伸びるツーリングの本線である8号線か
ら反れて海岸線の305号線に入る。
しかしここでちょっとルートミス。8号線を走っていると「←305号線」って看板があって
それにつられて左折した。左折と言うと「西」方向であり、海岸ベタに向かうわけでなにも疑
わずにその看板に従った。するとすぐ眼前に海が広がり、標識は無くてやや不安があったもの
のその海沿いの道へ入った、入った瞬間に「有料道路入り口→」って看板があったのだが「ん?
なんで有料?ここは305でしょ?」と頭を掠めたが「たぶんなにかの間違いだろう」と思っ
てその道を進んだ。
これはよくあることなんだ。
「(この標識は)たぶんなにかの間違いだろう」と思う、しかし実は、「あの標識は正しかっ
た!」てなオチがつくことがほとんどなんだ。それなのに何故「標識が間違ってる」と思うのか?
理由は2つあると思う。
1つは、10回に1回でも「標識が間違いで自分の判断が正解だった」を体験しているとどうし
ても自分の判断を信じてしまう、つまりこれはギャンブル(パチンコや競馬)で「大当たりした
ことがある」から「実は今回も(大当たりする)」と勘違いする心理と似ていると思う。
何回も掏(す)られているのに結果オーライの「あの時の快感(判断)」を忘れられず泥沼に入
り込む人間の弱い部分だ。
もう1つの理由はたとえ標識を信じなくても命を取られるような事態に陥ることはまずない。標
識を無視したとしても「あとでなんとかなる」って思いもある。ここで一旦地図を開いて確認し
て・・・を「面倒」ってだけで行わず、結果間違いだったとしても「少々遠回りした」で済む。
ましてや1人旅の故、時間厳守の必要もない。そんな「人間の怠惰」が理由で標識を甘く見てし
まう。結局都合がいいように行動してしまうのだ。ソロツーは特に。
(注:標識無視で逆走して事故死の例も多々ある。標識は大切に見ましょう)
海沿いの「全く車の走っていない」気持ちよい道を3kmほど走っただろうか?
「有料道路入り口→」の看板も頭の中から忘れたころ、なんと『料金所』の看板を発見。
「えー!マジぃ?」と思いながら時速40kmで近づいた。
片道一車線の道路、中央線の真上に小屋が1つ。遮断機もなく、ポツンと置いてある小屋には人
の気配がない。
料金所の真横でドッドッドッドッとアイドリングの音を響かせながら小屋を覗くが確かに誰もい
ない。と言うかこの料金小屋自体がもう廃屋っぽい。
(あぁ、そうか、「昔は」有料道路だったんだ。だから「有料道路入り口→」って看板が残って
いたんだ)と一人で納得。
ふんふん♪と出発、陽はまだ夕陽になるまで変化(へんげ)していない。先を急ぐ。
それから5kmほどで・・・・ありました・・・・・・『本物の料金所』が。(TT)
さっき見た奴と同じく片道一車線の道路、中央線の真上に小屋が1つ。遮断機もない。たった1
つ違うのは今度の小屋にはちゃんと人がいました(><)
(続く)
【2日目】7月23日 (3)
(でぇー・・・マジでココ有料道路?って言うか今から有料道路?それとも今までが有料道路?)
料金所の真横でドッドッドッドッとアイドリングの音を響かせながらさも「知っていた」かの
ように自然に金を払う。なんと620円も!たか!しかし平静を装い(何故?(笑))
「この先は普通に走れますか?」と尋ねた。
先日、福井には記録的な大雨が降り死傷者も出るほどの災害に見舞われた。国道も寸断され
未だに泥を被った道路をボランティアを含んだ人海戦術で復旧作業に勤しんでいるとニュース
で見たいた。(この話は後日ムカつく話に発展する)
料金所のおじさんは「あぁ、あれは▲○□ 地区の方だから関係ありませんよ」と言った。
土地名を言われてもさっぱりわからんがまぁこの先は問題ないってことだ。
そんな会話の中、はじめて対向車がやって来た。料金所のおじさんと顔なじみらしく、ドライ
バーと二言三言話して金を払って通過して行った。
(あぁ、ちゃんと金取ってるだ)と思った。
いや、・・実はこの料金所って「ほんもの?」と疑いを抱いていたんだ。
勝手に海岸線を「有料道路」にして町民(村民?)が町内会費から独自で掘っ立て小屋の料金所
を建てて他県ナンバーが網にかかるのを待ち伏せしてるのか?と思ったんだ。
だから地元のドライバーは「無料(顔パス)」じゃないんだろうか?と。
そこまでして「ここは有料道路じゃない」って思いたかった。
だって「←305」の看板みてこの道に入ったのに有料道路なんだもん。
たしかにこの有料道路の終点は305なんだけどさ(後でわかった)。
なーんか「詐欺じゃん」と思ってしまうような罠道でした。
料金所をさも自然に通過し(だから何故平静を装う?(笑))、しばらく進むと路面があきらか
によくなり海岸線をなめるように高架式の道路となった。海もよく見えるし車のCMに登場し
そうな景勝地の雰囲気もある。
(はぁ、なるほど、ここが有料なのね、)
なんて思ったのもつかの間、その綺麗な道は2kmも続かなかった。路面も普通になり、そし
てまた料金所発見!しかしこれは最初にみた奴と同じで人の気配がないことはすぐわかった。
(あ、なるほど、最初は上りと下りで一箇所づつ料金所を設置しておいたのだが中間点に1つ
設置すればいいじゃん、ってことになって両サイドの料金所は廃止になったのね・・)
と「無人の料金所」の謎は解けたがなんかいまいち納得できず有料道路終了。あれで620円
かぁ、どうりで対向車が1台ぽっきりだったはずだ。知ってる奴なら通るはずが無い。あとで
調べたら「河野海岸有料道路」って名前らしい。車だったら890円とな!たか!
1984年9月30日に完成、以来ずっと有料だとさ。
さて、不本意だった有料道路の終点で305号線に乗る。引き続き景色のよい海岸線沿いの道
であるが太陽も徐々に水平線に近くなってきたし空もうっすら紅味を帯びてきた。
「夕陽」ってのは地球で見ることができる短命な太陽系のドラマだ。夕焼けそのものは30分
ぐらいの余裕はあるがその中でも太陽が大気圏の空気の屈折?により2倍、いや3倍ぐらいに
巨大に見える時間が5分ほどある。もちろんその時の気象条件にもよるだろうけど。
「でっかい夕陽とおにぎりの国道写真」これはおにぎり狩りの永遠のテーマかも知れない。
・夕陽が見えるところにおにぎりがあること(できれば美しい構図で)
・その時間にそこにいること
・そこにバイクを止められること
・その日の気象条件
・「1国道1枚(1回)」、しかも同一隊員の同一国道の再投稿は認めていないから一発勝負
こんなオーダーのキツイ被写体はないだろ?
さらに単純に「夕陽を撮る」ってこと自体が写真技法としても難易度が高い。
旅に出る前に何度かE-1で夕陽撮影の練習はしていたが自信はない。
ある時は会社が早く終わって明るいうちに帰宅でき、以前から狙っていた夕陽ポイントまで
約20分、B-4をかなり急がせて到着したものの太陽はすでに沈没、更にオチがあってそれで
もいいからせかっくここまで来たから撮ろうと思ったらE-1にメモリカードが刺さっておらず
撃沈した経験もある(ドジ)
だんだんと紅くなる空と太陽をチラチラと見ながら「305」おにぎりに気を配る。
「おにぎり」ってのはこれまた不思議なものできっちり計ったように5km間隔で設置して
ある国道もあれば10km走っても立ってない国道もある。
305は幸い3〜5分に1個は発見でした。しかしいつものごとく「ここはつまんねー」
「こここはバイク止められないなぁ」「ここにするかなぁ・・・どうかなぁ・・とりあえず
パス」「あ!今の意外とよかったかも!・・・でも通り過ぎちゃった・・」などと心の葛藤
オンパレード状態に入る。
反対車線のおにぎりもミラーや後方確認でチェックするので速度もぐっと落ちる。
そんな感じで5つ6つパスしただろうか、時刻はもう18時半、結構な紅さで沈む太陽。
おー!おー!撮らないと、撮らないと、あー!もう!ここにおにぎりがあればいいのに!
なんて思いながら進むうちに港町に突入、海も夕陽も見えやしない。
げー!海沿い終わりなの?戻る?戻る?進む?
こんなとき、そう思ってもまずUターンはしないのがライダーの嵯峨。
港町を抜けるとまた海が見えた、ほっとするものの、あー!もう沈むよ、沈む、空が赤いぞ!
「活動限界まであと9分40秒!」とエヴァ口調で一人遊び。
んなこと言ってる場合じゃない。焦るぅ〜。
昼間は呪ってやろうかと思うほど憎らしい太陽だったが今はもうちょっとそこに居てくれ!
と懇願の気持ちになる。
わ!トンネル?え?また港町?細いよ!この国道!せま!センターラインもない港町の商店
街?を抜ける国道、地元の対向車やら通行人が好き勝手に往来してる。こらぁ!どかんかい!!
と関西弁になりつつその港町を抜けたところで305おにぎり発見!もう限界、空は真っ赤!
おぉ!なにかわからないが鳥居なんもあってGOODなロケ場!ここしかない!
ずばっとバイクをおにぎりの根元の歩道に乗り上げエンジンストップ、タンクバックからE-1
を取り出すとそのまま10歩ほど下がって構える。
(あー、メットの位置が、バイクの位置が、夕陽の位置が・・)とドタバタ劇の開始。
数枚撮ったところでとりあえずゲットで安心、しかし夕陽は終焉まであと5分はありそうだ。
バイクの位置を変えたりアングルを変えたり、なんとかそれなりの絵を撮った。18:54
<挿絵>
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07231856-305.jpg
(うーん・・・バイクを横向きにすればよかった(^^; 鳥居の中に太陽を収める構図も撮った
けどたいして面白くなかった。
注:本画像はリサイズ、および圧縮しており本来のE-1の絵ではありません)
(続く)
タイトル : 【2日目】7月23日 (4)
せっかくの夕陽だったのでおにぎりヌキの写真撮ったりこの旅初の慌しい狩り(撮影)が終了
した。よっしゃ、んじゃー今から宿へ直行♪
それから20分ほど、すっかり陽も落ちた(でもまだ明るい)国道をゆっくりと走っていた。
(えっと・・もうそろそろかな?宿はどこにあるのかなぁ・・・)
あ、そうだ、GPS携帯を使おう、本来経度緯度を知るためだけに使ってるなんて奴はまず
いない。ここでちゃんと「ナビウォーク(行き先をナビゲーションしてくれる携帯電話会社
(au)のサービス、月額210円)」を使おうよ。なんせこの日本縦断のため「だけ」に新しい
携帯電話に替えたんだから!
バイクを路肩に止めてまたがったまま携帯を取り出し夕方に電話した国民宿舎の電話番号を発
信履歴から取り出してナビ検索画面に入力。電話番号を入れるだけでその場所を表示してくれ
て、なおかつ「今いる場所からそこまでのルート」を表示してくれるのだ。
表示される内容は距離、時間(平均時速35で換算してる)、テキストでのルート指示、マッ
プ上でも太い青い線で道順を表示してくれる。
もちろん移動モードを「車で移動」に切り替えておく必要がある。(元々ナビウォークはその
名の通り「歩いて」の移動を前提にしてる)
と、まぁ超便利そうに聞こえるが「使いこなす」のが問題でして事前に予習はしていたものの
バイクにまたがったまま5分は液晶画面とにらめっこしてました。
しかしその甲斐があり、目的の宿を1km通りすぎてることが判明。
リボルバー式(折りたたみ出ない回転式携帯、液晶画面が常に「表」に位置する)の携帯の最
大の利点を活かし、タンクバック上部に携帯を挟み、そのまま液晶画面をいつでも見れるよう
にして走る。このためにリボルバー式携帯をチョイスしたのだ(^^)v
もちろん走行中に画面を見ることはしない、と言うか走行中にあの小さい画面を見るのは無理
だしバックライトも消えるから日中ではまず画面は見えませんね。正しい使い方は交差点で赤
信号中にちらっとみたり、路肩に止まって確認したり、そんな使い方がベストでしょう、でも
それだけでもとても便利なんです。(今回の旅で3、4回助けられました)
リアルタイムに自分の位置情報を表示させることもできるのですがいろいろ無理があります、
今の携帯の技術、性能では車の移動速度にGPSも地図表示もついていけません。さらにパケ
ット料(通信料)がとんでもないことになります。(5kmで千円ぐらいかかると思っていい。
詳細は割愛するが1kmの歩きでナビウォークするなら目的地までタクシーに乗った方が安い
ってデータもあります。簡単に言うと携帯の中に地図がないから頻繁に通信してもってくるし
かないから)
ナビウォークのいいところは今いるところ、から、行きたいところ、までを「テキスト」で
表示してくれるところなんだ。
だから1回だけルートを検索させ、その情報を画面に出しっぱなしにしておく。
1.国道○号線を3.5km
2.交差点を右折
3・県道○号を200m
4・交差点をナナメ左
こんなカンジで表示されてるのでその道順を1行だけ頭に覚えて走り、その工程が終わったら
また1行頭に覚えて進む、この繰り返しで目的地につけるのですよ。通信量(料)も最初の1
回の検索結果(しかも文字データのみ)で完了。金額にしたら50円もしないでしょう(詳細
な計算は割愛)
そんな予習の甲斐があって、ナビの言うままに1km戻って左折、さらに500m進んで・・
おお、素晴らしい、鷹巣荘、到着到着(^^)/ 19:37
※
鷹巣荘 見た目はホテル以下、民宿以上、旅館クラスでも中の下?かな。3階建て?の鉄筋コ
ンクリートの国民宿舎、温泉付き。玄関の引き戸をあけて中に入り、事務所のような受付で宿
泊簿に記入、対応は悪くないしロビーを見ると結構宿泊客がうろうろしてる。
「近くにコンビニはありますか?」と尋ねると
「えぇ、4kmほど先に」
「4km!」(歩いては無理だ(^^;)
コンビニまでの道順を聞き、ひとまず荷を解く。サイドバック左(テント、寝袋)とフロント
サイドバックの左右だけを残して2階の部屋に持ち込み革ジャンを脱ぎTシャツ1枚でコンビ
ニへ向かった。
ひゅぅ〜♪涼しい涼しい♪
外はもうヘッドライトが必要な暗さになっていた。田舎の国道、周りは田んぼばっかりだし、
海も近い、横断も「店」も街灯もない涼しくて静かな道を気持ちも軽く走った。
教えられた交差点を右折、道路右手に明かりが見えた、
(え?これ?ここがコンビニ?違うよね?)
30mほど通り過ぎてしまったが距離的にはここら辺だしこれ以上進んでも闇しかなさそうだ。
くりっとUターンしてその明かりへ戻った。
あぁ・・・・コンビニってローソンとかセブンイレブンとかそんなんじゃなくて「よろず屋スー
パー」のことだったのか。と判明。田舎にある「何でも屋」だ。虫の群がる入り口には
『土日はイカ焼きパーティ開催中』
と張り紙がしてあった。(タコの次はイカかよ、タコもイカも興味ねぇって(^^;)
店の横には釣り餌や釣り道具などが置いてあり、「24時間休憩所」なんて張り紙もある。ど
うやら釣り客御用達のお店らしい。
カップラーメン、おにぎり、お菓子、ビール、ジュース、缶詰、などを買い込みセパハンの
ハンドルにビニール袋をぶら下げてまた4kmの道を走る。
宿に戻ると駐車場がいっぱいになっていた。へぇー、お客さん多いのね。
部屋に戻り、食う前に温泉に入る。
そうそう、タコ公園で忘れてしまったタオル、しかし宿ならタオルがある。あの薄っぺらく、
宿泊施設の名前が入ったタオルだ。結局この旅はこの「鷹巣荘タオル」と最後まで付き合う
ことになった。
温泉の感想は覚えてないなぁ(もう忘れた(^^;)
ただ、翌朝、なーんか肌がすべすべしてた。
美肌温泉かよ!筋肉痛の効用はないんかい!と思った記憶だけが残ってる(笑)
風呂に入りすっきりしてビールを開ける。
部屋は暑くなく寒くなく、4人は寝れる大きな和室に俺1人、うん、14インチだけどTV
もある、窓際には小さなテーブルと椅子が2脚。窓の外は真っ暗だったがしばらく見ている
とスーッとゆっくりした光が流れた。よくよく見ると眼下は海と小さな港になっていて小型
の漁船が行き来しているようだ。
窓際のテーブルでコンロで湯を沸かす。
これは俺がよくやる手段だが旅館的には絶対NGであるはずなのでマネはして欲しくない。
TVを見ながら飲み食いしてると天気予報が流れる。
「福井の天気です。明日、嶺北(れいほく)は晴れ、嶺南(れいなん)は曇り時々・・」
あぁ!宿に予約を入れたコンビニでの会話を思い出す。
『○ ▲※と※■○ に分かれたから電話帳がないんですよ』
「れいほく」と「れいなん」と言ってたんだ。へぇー、1つの疑問がまた解決した。
しかし「嶺北と嶺南に分かれたから電話帳がない」とはどういうことだろう?
最近分かれたのか?って言うか「嶺」ってなによ?そんなに高い山でもあったかな?
歴史も地理にも疎いからわかんないや、保留。
そのままTVをつけていると「トトロ」が始まった。俺はあの「トトロ」ってアニメはジブリ
の作品の中でも実はあまり好きな方ではないのだ。一番好きなのはダントツで魔女宅ですね。
なぜトトロが好きでないかと言うと「母親が入院中」ってその設定がまずテンションが下がる。
見ていても「かわいそうな境遇で頑張るいたいけな姉妹」って印象が頭の中から離れない。
一度女房に「トトロって最後お母さん死ぬよね?」と聞いたことがあるほど「暗い」イメージ
が抜けてない。もちろん死んでないのだが、「じゃぁラストはどんなんだったっけ?」と気に
なりだした。
シグマリオンで原稿を書きつつ、結局最後までトトロを見て、「あぁ、こんな終わり方か、
やっぱなんか暗いなぁ・・・(^^;」
※23:30
自宅から853km 国民宿舎鷹巣荘にて就寝 今日のおにぎり305号。
3日目 7月24日 (1)にせりんどう へ続く