二輪魂

遙かなる高みを目指し、もがき苦しみながら
Monsterを走らせ続ける男の挽歌

【6日目】7月27日(1)(2)(3)(4)(5)(6)

□コメント
疲れピーク。国道狩り本格開始、無料ライダーハウス

□本文
【6日目】7月27日 (1)

せめて1日分書いてUPしようと思ったがそうも言ってられないのでUP。

 6  :7月27日 石狩海岸無料ライダーハウス
======================================================================

(前置き)北海道編に突入。これからは文章中に国道の号線や地名が多く出てくる事を
     考え、小さなルートマップ画像を要所要所にリンクしました。画像を多用し
     たツ−レポはポリシーに反するのだが、これがあった方が読み手にもっと伝
     わるし位置関係や旅の臨場感も倍増?と思っての演出です。
     おにぎり画像は全部、車載カメラの画像も使って行こうと思います(たぶん
     その方が読み手も面白いかと思って・・)。もちろん、写真があるからと言
     って文章の量は減らしませんのでご安心のほど。って言うか長いです(^^;)

 さて、北海道上陸を果たし、いよいよ今日から道内国道全狩りの本番スタートだ。

 07:30に起きた。
 昨日は秋田のビジネスホテルで寝て、船でも1時間以上寝たし、今日も布団で目覚めた
 こともあり、体調(体力)はかなり回復したと思われる。
 窓から外を見ると波打ち際まで30mと言ったところだろうか?誰もいない海岸に北海
 道の静かな朝。快晴ではないものの昨晩の嵐が嘘のようだ。天気予報によると午前中は
 まだ不安定らしく、それならばとゆっくり北上しようと思った。

 8時すぎ、身支度をして宿代を払い、槍号の車庫の扉をあけてもらう。前日の章で
 「サンダーバード基地なみの車庫」なんて書き方をしたがそう思ったのは出かけるとき
 だった。昨晩はそんな余裕はなかった。
 この車庫、横に長い立派な2階建ての建物で屋根は降雪対策なのだろう、北海道らしい
 三角屋根であり1階部分は全て車庫。2階部分は人が住めそうな感じだ。車庫は1つで
 なく則正しく6個も並び、(つまり車が6台余裕で入る)その1つ1つがシャッター付
 き。さらにシャッターは真っ白な色で塗られ、黒色で1から6までの数字がでかでかと
 書かれてある。サンダーバード2号のコンテナ格納庫みたいな雰囲気なのだ。
挿絵:民宿の隣、立派な車庫♪ ちなみに槍はサンダーバード「6号」だった(笑)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07270824-no6.JPG

 車庫に入る。槍号は当然1滴も濡れてない。雨もツーリングの味ではあるが雨ざらしは
 精神衛生上よろしくない。こんな立派な車庫に入れていただき「あたり」の民宿だった
 と感謝しながらエンジン始動。今日はまず近場の3本を狩る。函館から伸びる4本の国
 道のうち、昨日278を狩ったのでこの周辺ではあと3本。西に伸びる227、そこか
 ら北上すれば自然と228にぶつかり、次に北東へ向かえば5号線本線に行けるはずだ。
 地図など見ず、方位磁石だけみてればいい、そんな気持ちでほんとの意味での北海道第
 1日目が始まった。

08:30出発
 西へ、西へ、西へ、海が見えたら道なりの国道が228号だろう。朝起きた時は曇りだ
 ったのにもう今は快晴になっていた。それは嬉しいが今走ってるのが国道かどうかもわ
 からない、けれど市内電車の線路がある。ってことは主要道路には違いないだろう、そ
 う思って10分ほど走っていたが、町の雰囲気は寂しくなりはじめ、終いには道先案内
 人だった市内電車も「終点」になってしまい、目の前は「山」になった。
挿絵:そろそろ路面電車は終点に。前方は山。(08:42)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07270842-mt.hakodate.JPG

 山のふもとには交差点があり、真っ直ぐ進むと山に入る、左右は平地だが左折は方向的
 に違う。真っ直ぐか右折かを一瞬悩むがこの山を越えれば228号線に出るんじゃない
 のかな?と、そんな気がして山へ向かう登り坂を選択。しかしどう考えても一般車両が
 すいすい走るような道ではなかった。狭い、細い、ちょっと後悔。

 舗装はされていたが七曲で細い道を進む途中、「啄木一族の墓」やら「与謝野寛・晶子
 の歌碑」など看板がある。小生には全くもって興味のないことなので素通り、すると
 「立待岬」なる景勝地に出た。そこには観光バスが止まれるほどの駐車場もあった。今
 の道をバスも走って来るんじゃろうか?などと思ったがそんなことより「行き止まり」
 であることに軽いショックを覚える。

 あー、なんじゃこりゃ?なんか景色のいいところではあるが残念ながら岬から見える海
 にいちいち感動するほど旅知らずではなくなってしまっているのでさっさとUターンし
 た。しかしここまで迷ってもまだ地図は見ない。登ってくる途中、なんか分かれ道があ
 ったからそっちの道で下ろう。そんな感じで安易に下る、しかしそれがまたかなりの急
 勾配でビビリながらやっと平地へ復活。
 
 西に行けばいいはずなのだが・・・なんかよくわからない。ちょっと北へ向かってもう
 少し街に出て大きな道路から西へ向かおう。そう思い直した。

 この迷走の原因はあとから地図を見てわかったのだが「前方に山」とはそれは函館山の
 一部分であり、函館には函館山がある半島がちょびっと南に飛び出している。私は西へ
 西へ向かっていたのでその半島に入ってしまい、結局ずるずると立待岬へ着いてしまっ
 たようだ。まぁ小イベントクリアってカンジ。
 ルートマップ<1>:青い●が出発地点、赤い●が立待岬
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-map1-hakodate.jpg

 山を降り、進行方向的には北へ進路をとる。10分ほど走ると賑やかになってきた。
 路面電車の線路も復活。安心したと思いきや、え?と一瞬目を疑った。おにぎりがある。
 しかも「279」号線とな。

 は?2、7、9?
 えっと・・昨日狩ったのが・・・・えっと278じゃろ?279って何だ?今向かっ
 ているのは278だっけ?いや228だろ?いや277だっけ?違う違う228だ。
 うーん・・・・混乱。
 ちょっとここは流石にそのおにぎりの横でバイクを停め、攻略本(道内の全国道を狩
 るための自作ルート表)を広げた。「狩り忘れ」だけは避けなければ・・・

 エクセルで作った全55本の「狩る順番」が載った表をまず見る。しかし、その表に
 「279」と言う数字は無かった。焦る。地図上の国道を見落としていたとしたら今
 後もまだ見落としてた国道があるかもしれない。私が作ったこの表は個人の国道サイ
 トの情報と●万分の1の地図を見比べながら作った。もしこの表に「間違い」がある
 としたらかなり不安だ。
 表で279の数字がないとわかったので今度は●万分の1の地図を開いてみた。しか
 し地図にも279は記載されていない。
 まずい・・・この地図の尺度では掲載されない国道があるのか・・・そう言えば四国
 を制覇したときも100円地図に載ってない国道があって一喜一憂した覚えがある。

 279・・・279・・・279・・・地図の上に目を走らせる。

 あー!あった!
 279は確かにあった。「青森県」に。

 国道には海峡を越えて起点と終点を持ってる国道がある。そのような国道は片方の地
 点が海に近い場合、国道の標識は存在せず、政治的?な都合で便宜上、名前だけ起点
 や終点になってる場合もある。279を国道サイトで調べると以下の情報がでる。
 起点:北海道函館市 終点:青森県上北郡野辺地町 全長107.0km
 私の地図には函館に279の記載はなく、かつ、279は東北ツーリングで狩ればい
 いや、と判断して表にも攻略ルートにも入れていなかったんだ。

 ってことでこれはラッキー。1つ余分にゲットできたと単純に喜んだ。ロケーション
 を見ればなかなか絵になる構図でもあり、さっそくE−1を取り出して撮影した。
挿絵:棚からボタ餅の279ゲット(08:58)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07270858-279.jpg

 これで北海道制覇は分母と分子が1つ増え、【2/56本】となった。
 残り54本は攻略本通りであり、その後このような調査不足国道は発生しなかった。
 (幻の●●号線は除く)

<続く>

【6日目】7月27日 (2)

 279を狩れてちょっとうきうきした気分で本来の227、じゃなかった228へ
 向かう。(今書いていてもまだ間違える(苦笑))
 
 15分後、すぐに発見。なーんでもないけどそれでいいのだ。こんなもんさ。いち
 いちロケーションを気にしていたら九州に帰れない。さっさと撮影。
挿絵:【3/56本】よく見ると軽自動車のドライバーは携帯電話してます。怒。(09:17)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07270917-228.jpg

 撮影が終わるとUターンし、近くにあったミスタードーナツに入った。9時を過ぎ、
 コーヒータイムの意味もあるが出発してから約1時間、実はもう疲れていた。疲れ
 が溜まっているのだろうか?走る行為に対してテンションがあがらない。北海道上
 陸を果たし、気が抜けているのだろうか、「あとは狩るだけ」「あとは帰るだけ」
 そんな気持ちもあるのだろうか?運転が雑になってる自分をわかっていた。
 
 店内は朝早いせいか客は私1人。おかわり自由のホットコーヒーの2杯目を飲みな
 がらシグマリで少々書き込みなどをする。店内のガラス張りの天井のせいか結構日
 差しが強く、冷房の方が負けている。まだ暑さが続くのか?とうんざりもしてきた。

 しかし進まねばならない。。。

 このような表現は自由とは言えない、進みたくなければ進まなければいいのだ。そ
 れがほんとの自由だ。しかしルートや休憩や宿泊場所は自由であるが「帰るまでの
 時間」だけは自由ではない。しょうがないことだが普通のサラリーマンなのだ。
 (普通か?ってツッコミはナシね)

 会社は8月8日の日曜日まで休暇を取ってるので限界は8日に福岡まで帰れればい
 い。今日が27日なので今日を含めてもまだ13日もある。
 しかし道中なにが起るかわからない。帰りのフェリーが悪天候で出航しなかったら
 丸1日、いや、予約もしてないから丸2日は足止めを食うかも知れない。だから今
 回の計画は帰ってからの体力回復と、道中のアクシデントを予想し、余裕をもって
 4日まで帰り着く予定で進めたかった。それなら途中船に乗れず丸2日足止めを食
 らっても6日には家に着く。その安全マージンをこの北海道初日にこの程度のけだ
 るさでふいにする訳にはいかない。ましてやまだ10時前。まだ50kmも走って
 ない。だから「進まなければならない」のだ。

 10:30出発。10分後、シミュレーション予想通りの展開で227に乗る。ここもさっ
 さと撮影終了。
挿絵:【4/56本】えらく高い位置にあるのですが豪雪地帯なんでしょうか?(10:39)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271039-227.jpg

 227を函館方面へ進むとすぐに札幌までの本線である5号線に合流、、ここも消
 化狩りで撮影。
挿絵:【5/56本】国たま風に言えばノーコメントの絵↓(10:46)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271046-005.jpg

 おにぎり撮影って奴はとりあえず1枚撮っておけばあとの走りの余裕が全然違って
 くる。狩る目的の国道に乗っていつまでもゲット(撮影)していないと、「ここか
 な?」「もうちょっと先がいいかな?」なんてキョロキョロしたり余計なことを考
 えてしまう。だから目的の国道に乗ったら「まず押さえで1枚」を撮る。そうして
 おけば万が一その国道が切れてしまっても安心であり、走ることのおまけとして撮
 影ポイントを物色できる。
 注意しないといけないのはその逆で狩ることがメインになり、走ることがおまけに
 なってしまうことだ。この5号線も結局その後も面白いロケーションがなく、この
 「押さえの1枚」以外撮影することはなかった。
 
 5号線に乗れば長万部まで100kmを北上するのみ。途中で2本ほど狩る。
ルートマップ<2>:赤い●が狩りポイント、黒い●が洞爺湖から北上ルート
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-map2-douyako.jpg

 12:05 277を狩り【6/56本】
 12:28 230を狩り【7/56本】
 12:49 5号線としばし別れて37号線に乗り【8/56本】
 14:23 洞爺湖をすぎで453、これで【9/56本】

 洞爺湖からは453を北上せず、洞爺湖のほとりを走り230で北上。
 北海道の4百番代の国道とかちょっと怖すぎるのでなるべく番手の若い国道をチョイ
 スした。

 ルートマップ<2>で見える室蘭の36号線は「帰路」で狩る予定。
 日本海側を独走する229に関しては洞爺湖から北上、5号線に復帰しそのまま走っ
 て小樽(札幌の西)まで行けばそこで捕まえられる。

 洞爺湖まで4本を狩ったわけだが・・・5号線をに入ってすぐ大沼国立公園の横を抜
 けた。そこで思い出した。
 21年前はここでキャンプをしたんだ。21年前は船に乗って北海道に上陸した時に
 はもう暗くなっていた。バイクも結構な台数があって船中でキャンプ場に行こうって
 話になり見ず知らずのグループと一緒に下船してこの公園まで来てキャンプしたのを
 思い出した。
 21年前・・・その時の行程は山口(野宿)→鳥取(国民宿舎)→富山(知らない人
 の家)→事故→秋田(安旅館で知らない人と3人で)→大沼公園→札幌(木賃(きち
 ん)宿)で吐くほど疲れていた。
 大沼公園から札幌まではたかが220kmである。朝、大沼公園を出て昼過ぎに札幌
 駅について観光案内所で「安いところ!」で探してもらった木賃宿で夕方から翌朝ま
 で14時間ぐらい寝てた記憶がある。もちろんラーメンなど食った記憶もない。
 そのきつかった6日目と同じ6日目が今日である。

 そう考えると21年前よりはまだ元気な気がした。やっぱり秋田のホテルと昨晩の民
 宿直行で体力は随分回復したんだろう。。。

 大沼公園を抜けると内裏湾を覗く快適な湾岸道路になった、しかも気温がガクッと下
 がった。体感で10度ぐらいさがった気がする。ちょっとブルって来そうだがこの天
 然の冷房に俄然元気が出た。日差しはピーカンに照り付け、でも空気が冷たい、革ジャ
 ンの隙間から冷気が入る。標高の高い山や秋の入り口で感じることができる二輪なら
 ではの快感である。来た来た北ぁ〜!とヘタなダジャレも言いたくなる。これぞ二輪
 の醍醐味って奴だ。車に乗ってる奴は外気温なんぞわかりゃしない。(私の車には外
 気温計もあるがそれを見て「あぁ、外は寒いんだね、暑いんだね」と思いはするがそ
 れじゃぁ嘘でもアウトドアが好き、なんて言えないだろ?ま、最近のアウトドアは河
 川敷でバーベキューすることをそう呼ぶらしいけどね(けっ))

 自然の冷房を楽しんでいると目の前に遅いバイクが・・・あ・・・・白バイさん・・
 うー・・・せめて60km/h出してくれんじゃろうか・・・白バイを先頭にだらだらとし
 た渋滞が出来上がる。つまんないから車載カメラを手動シャッターで盗撮(笑)
挿絵:行く手を阻む白バイさん、写真右手に見える海が内浦湾。(11:27)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271127-sirobai.JPG

 長万部まで約100kmを走る間に277と230を狩り、長万部から1時間、約45km
 走った「豊浦」って道の駅(洞爺湖のちょっと西)で休憩したのが13:25。
 ミスタードーナツを10:30に出たからここまで3時間ノンストップで走行。下道でも
 1時間半か2時間を目安に休憩はしているがこの気温の低さと風景が3時間もの走行
 を可能にしたと言っていい。また、途中途中で下車しておにぎり狩りをするのでそれ
 が結構体にいい(経験則)。ケツも痛くならない。

<続く>

【6日目】7月27日 (3)

 さて、豊浦道の駅では若い美女2人組のライダーがいた。バイクはレプリカだったと
 記憶する。すらりとした体系にウェアもビシっと決まってまるで東京から何かの撮影
 で抜け出して来たばかりモデルさんのようでした。
 なんせさらさらの長い髪がかっこよすぎ。けどちらちら見るのも性に合わず、むしろ
 「このバイク(槍)なんですかぁ?」なんて声をかけられてもかなわん、と思い目立
 たないところで我がバイクを停めて缶ジュース休憩(小心者(^^;)。GPS通信は圏
 外で繋がらず不可能だった。(これ以降、ライダーっぽい女性は一度も見なかったの
 で貴重と言えば貴重な記憶だ。だいたい私の書くものに女性はまず登場しない、それ
 は無関心と言うか「かわいい女がいた。だから何よ?」が根底にあるからだと自己分
 析してます。(なんの話じゃ?(笑)))
 
 「←洞爺湖」のしつこい看板を横目で見ながら観光地に興味ないので素通りし、45
 3をゲットする時に昭和新山の横を通過した。これは初体験の風景だったので走りな
 がらちょっとテンションもあがった。是非この昭和新山を背景に453を狩りたかっ
 たのだがアングルが決まらず、泣く泣く昭和新山を背中にして撮影。
 これで【9/56本】。

 277、230、37、453、まとめ4本どうぞ。
 構図はたいしたことありませんが真夏の北海道の空の青さを感じてください。

挿絵:【6/56本】227号線。撮ってUターン(12:05)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271205-277.jpg

挿絵:【7/56本】230号線。撮ってUターン。空が青い!(12:28)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271228-230.jpg

挿絵:【8/56本】37号線。これ、ちょっと自信作だからサイズ大きめ&重め。
   路肩のくぼみに身を伏せて槍を狙う。絞り優先F3.5、S速度1/3200、焦点距
   離88mm(36mm換算)と微妙な設定をしました。安いデジカメじゃこの写りは無
   理なのよ〜♪(12:49)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271249-37.jpg

挿絵:【9/56本】453号線。ミニパトより背中にある昭和新山が・・・(14:23)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271423-453.jpg

挿絵:【おまけ】もうこんな標識があるのかい!驚いて1枚撮影(12:45)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271245-fox.jpg

 って言うかみんな槍号が後ろ姿じゃな・・・今後の課題。(と、今気づいても(^^;)

 453を狩ってそのまま進まず洞爺湖へ向かう県道に入る。洞爺湖の南側のほとり
 を抜けて230号線に戻り北上するためだ。
 湖畔の道はまぁ気持ちよくはあったが段々と観光地腐れの臭いが漂ってくる。日本
 と思えない色彩のペンション、合成保存料たっぷりの賞味期限が長い饅頭が売って
 あるお土産屋が軒を並べ、声の大きいおばちゃん達が自慢の土産を連呼する。おっ
 しゃれな喫茶店が老舗の旅館やホテル群に間に割り込み、ホテルの前は黒塗りの車、
 ハイヤーって奴か?(苦笑)。観光バスが狭い道路で渋滞し、親に内緒でやって来
 たお泊りの馬鹿ップルは異常に車高も燃費も低い車で環境を汚し、躾(しつけ)を
 知らない親とハイテンションのガキが道路を我が物顔で闊歩(かっぽ)する。
 風情(ふぜい)もくそもない。(これを風情としてる観光地もあるようだが・・・)

 Lはこれを「観光地腐れ」と呼んでいる。所詮、人が集まる場所に自然はないのだ。
 集まるだけならまだいい。要はその集まった人のための商売が成り立ってくるとも
 う最悪。その時点でそこはもう自然じゃない。元来人ごみが嫌いなこともあるがい
 つのころからか、1人で旅ができるようになったころには観光地を極力避けてツー
 リングをするようになった。だから洞爺湖も当然スルーパスである。

 洞爺湖をパスして国道230へ出た。ここからは以下のルートである。
ルートマップ<3>:赤い●が狩りポイント、緑の●が夕食を取った場所
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-map3-sapporo.jpg

 以下、手抜きではないがざーっと行こう。いつまで経っても章のタイトル「石狩海岸
 無料ライダーハウス」に行き着かないではないか(笑)

 14:41 尻別岳と貫気別山(シリベツダケとズキベツヤマと読む)の間を抜ける23
     0号線。気持ちよし♪(車載カメラより)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271441-siribetudake.jpg

 14:56 「230ルスツ」って変な名前の道の駅で昼食(停車中の車載カメラより)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271456-rusutu230.jpg
     パン2つと牛乳などを食べるが「おお!これこそが北海道の味!」って思
     いなど全く感じず肩透かし。しかも食べたゴミを捨てるゴミ箱が見つから
     ない。しょうがなく買った売店でゴミ箱のありかを聞くと「ここはゴミは
     全て持ち帰りしてもらってます」とのこと。
     (ええ?あの・・・バイクでこのゴミを持ち帰れとな?(TT))
     勇気を出して言う
     「バイクなんですけど・・・」するとイヤな顔をされてゴミを引き取って
     もらった。ゴミ持ち帰りの意味はわかるが杓子定規にルールを守るだけで
     はダメだろ?ここは田舎のはずなのになぁ・・・なんでイヤな顔するのか
     なぁ・・田舎の人って融通が利くと思ってる俺の考えが甘いのか、はたま
     たココも観光腐れしてきているのか・・・ちょっと悲しい体験をしました。

 15:44 276を狩り【10/56本】(消化狩り)E−1
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271544-276.jpg

 16:10 393を狩り【11/56本】(偶然狩り)E−1
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271610-393.jpg
     この393ってのは小樽を経由して札幌に向かう途中で狩るつもりだった。
     ルートマップ<3>を見てもらえばわかるが393は小樽側から行くと山に向か
     う途中で切れている。しかし切れて再び南側に伸び、今この目の前に存在して
     いた。この写真の奥の看板には「この先通り抜け出来ません」と書いてある。
     陸上なのにここまで露骨に途中が消失してる国道は珍しいんではないだろうか?

 17:02 229を狩り【12/56本】(消化狩り)E−1
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271703-229.jpg
     小樽までやってきた。洞爺湖から約100km。この小樽から229だけを狩
     るために往復40km(約1時間)を走る。そこでちょっとしたイベント発生。
     229を狩り、札幌に戻るため逆走したいたわけだがとあるなんでもないコー
     ナーで行きがけには居なかったパトカーなどが道の真中にいてちょっとした渋
     滞ができていた。なんだろ?と思っていたらなんと道路中に牧草?が撒き散ら
     してある。北海道の風景でよく見かけるドラム缶より遥かに大きいロール状の
     牧草が1個転がったようなカンジだ。
     きっとトラックからの落石ならぬ落草?だと思われる。思わず車載カメラのシャ
     ッターを押した。北海道らしいと言えばそうだけどこの道は20分前に走った
     道。もしこの落下に巻き込まれたいたらと考えるとしゃれにならない。まさし
     くポイントゼロに20分差だったわけだ。
 17:27 落草現場(車載カメラ)少々アングル悪いですが・・・
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07271727-jiko.JPG

 19:00 札幌市内に入る。そろそろGSも閉店する。今夜泊まるところも考えてなく、
     これからどれだけ走るのかもわからないから満タンにする。GSの兄ちゃん
     に周辺にファミレスがないか聞いた。たしか「ハンバーグが食えるようなファ
     ミレスないですか?」と尋ねた気がする(^^;。すると幸運にも「びっくりド
     ンキー」が10kmほど先にあると教えてもらい、そこで晩ゴハンを食べつ
     つ宿泊地の選定に入った。

<続く> 以下未執筆 27日はあと(4)(5)(6)ぐらいかかるかな。(長い・・(^^;)

【6日目】7月27日 (4)

※19:22 オンラインでの書き込み ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 ビックリドンキーで野営地を考えながら食事中
 テンションが下がったのは「緊張の糸が切れた」って奴だろう。
 昨日は300kmだったし船で3時間ゆっくりできて民宿でほっとひと息しすぎてプッチン
 とゴムが切れてしまったのだと思う。
 15時ごろまで300km走ってやっとゴムが普通になった。明日から楽しみだ。
 って言うか今日寝るところは?とまだ思案中。外、もう暗いね。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 大好きなハンバーグを腹一杯食べ終えて満足し(ガキかよ!)、GOGO北海道のラ
 イダー用地図を眺めていると直線距離で15kmほど北へ行ったところに石狩海岸ラ
 イダーハウスを発見。しかも「無料」で、隣には交番もあり治安は抜群。北海道のラ
 イダーハウスなんて泊まったことはない(九州では一昨年1回だけあるが、21年前
 はそんな便利な宿は北海道にもほとんど無かった)。どんなところか知らないが「無
 料」で「安全」なんておいしすぎる。よし、今夜はここだ。と決めた。

 20時、暗いからもう車載カメラの電源も入れずにファミレスを出たが相変わらず尺
 度の小さい地図しか持ち合わせてないので方位磁石とカンに頼るしかない。日が暮れ
 ていると言う事は有視界で確認できる距離も短くなり、進んでる先が平地なのか山な
 のか、それとも海なのか?この道路の隣は川なのか線路なのか、それとも歩道なのか?
 そんな簡単な地形把握もできなくなる。街の中は明るいけれど逆に道路が縦横に密集
 しているからどこで曲がるか?のジャッチポイントが多発するので走っていてもなか
 なか気が落ち着かない。

 だから石狩海岸までは一番簡単なルートで行こうと思った。まず目の前の5号線で札
 幌北ICを目標にして、高速を「越えない」で左折し、道なりに進むルートがいいだ
 ろうと判断した。小樽側に進んで右折すると337に近いが、今来た道を戻るのもつ
 まらないいと思った。
ルートマップ<4>:黒の●がルート(想像)、赤い●が狩りポイント、
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-map4-sapporo.jpg
 このルートマップはまだ10万分の1だからここまで道がわかるが私の地図は全国版
 の50万分の1の地図だから実際の見開きでこんな大きさだ。
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-map5-sapporo.jpg
 ポケットティッシュ1つの大きさだけで横60km 縦40kmも含まれてしまう。
 1時間(約40km)走ってもポケットティッシュの縦辺しか進めないのだ。

 時々、「ツーリングをしていて道に迷わないですか?」と聞かれることがあるが、私
 は自他共に認めるかなりの方向音痴である。しかし実は、「九州から北海道を目指す」
 ことは意外と簡単なんだ。それは現在位置がわからなくても磁石見て「東」か「北」
 に進めばいいだけだし、県庁所在地を目指していればそれなりに道路標識もある。
 極端に言えば地図も要りません。逆にツーリングで難しいのは「半径20km以内の
 ピンポイントにたどり着くこと」の方がとっても難易度が高い。

 案の定、札幌北IC直前で左折して高架下を進んでいると、そこから先、もうどこで
 曲がっていいのか、それとも道なりに走ればいいかすぐに分らなくなった。道は予想
 以上に「暗い」しかも「道路は広い」かつ「車が全然いない」し「標識もない」、た
 とえ標識があっても土地感がないからその標識に書かれてある地名がどこを指してい
 るのかもわからない。そんな不安材料てんこもりの状態で走る。たかが15kmとわ
 かってるだけに「とんでもないところに向かっているんじゃないか?」と凄く心労す
 る。たかが10kmでもたどり着くまで1時間かかったことも過去にあった。そんな
 無駄な迷走は一番疲れる。

 加えて、川か?橋か?交差点か?三叉路か?T字路か?夜間ゆえその1つ1つの認識
 が1テンポ、1テンポ遅れることにストレスを覚える。

 磁石的にはこっちでいいはずなのだが・・・
 変な方向に行ってるんじゃないのかなぁ・・・
 ん?通り越したかな?・・・
 とんでもないところに来たんじゃないかなぁ・・・
 もしかして(目的地から)離れてるのかな・・・

 いやぁーな時間である。しかし、

 あーーー!  やっと337のおにぎりを発見。すごくほっとした。

 20:14 337を狩り【13/56本】(夜間狩り)E−1
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07272015-337.jpg
 この旅初夜間狩り!厳しいぃー!近くに街灯があったのでなんとか狩れました。当然
 三脚は無いので息を止めて「手持ち」撮影です。それにしてもだだっぴろい道でした。
 
 337に乗ればあとは北上だけで済むはず・・・しかし、だいたい札幌北IC手前を
 左折すればすぐ231だったはずなのに337から目に入ったのも今考えれば変な話
 である。まぁいいや、走ってると、おぉ、なんかよくわからないままなんとか231
 に合流。なぜか知らないが撮影時間を見ると337からこの231ゲットまで30分
 もかかっている。30分だと20kmは走れるのだが、いったいどこをどう走ってい
 たんだろうか?ルートマップ<4>の黒点の予想進路は全然外れていたのかも知れません。
 たぶん、今思うに、札幌【西】ICを【北】ICと勘違いし、高架下を新川ICまで
 走り、そろそろ西に進路を・・・と思ってこのようなルートを走ったと思われる。
挿絵:50万分の1の地図、赤い丸が予想の軌跡。
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-map6-sapporo.jpg
 これなら337から231まで30分ぐらいかかったの多少は頷ける。(多少は)
 拡大すると「なんだ、このぐらい大きいなら問題ないじゃん。」と思われるかも知れ
 ませんが実物大で言えばこの面積が「ポケットティッシュの半分」の大きさなのでほ
 んとにものすごく小さいんです。
挿絵:50万分の1の地図、CRT解像度1024 768で表示した場合の「実物大」
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-map7-sapporo.jpg
 こんな大きさでは町名も表示されていないので半径20kmのピンポイントにたどり
 着くのはかなり土地感がないとできません。

 20:43 231を狩り【14/56本】(夜間狩り)E−1
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07272041-231.jpg
 夜間狩りその2!さっきよりもっと厳しいぃー!近くに街灯がなく、たまに通りかか
 る車のヘッドライドで一瞬明るくなるのでそのタイミングで撮影。ISO感度を上げると
 ノイズがひどいのでギリギリの線でここまでです。

 ま、とにかく目出度く今日の狩りはここまで♪一安心。

 あとはライダーハウスへ向かうだけなのだが、ここまで接近して迷走はしたくない。
 おぉ!そうだ、今こそ使おう!GPSナビウォーク!by auKDDI
 ってことでさっそくゴール地点を設定するが無料のライダーハウスなんかに電話番号
 は無いから電話番号検索指定ができない。小さな液晶に映る地図でまず現在地を測定
 し周辺地図を表示してからスクロールさせて「たぶんここ」と思われる場所をGOG
 O北海道の地図と50万分の1の地図を路肩に広げて確認しつつGOAL地点に設定し
 た。その時、ウエストポーチにぶら下げていたペン型のLEDライト(ブルー)を使
 用したんだが・・・地図は海も国道も青色でありまして・・・「海岸線が見えん!海
 か陸かわからん!この線は国道か?鉄道か?それとも川か?」とえらい苦労しました。
 ブルーLEDは流行だからカッコよくてチョイスしたけど野宿ライダーには不向きだ。
 と1つ経験値上がりました。(青い光源で青い文字が見えるわけないじゃん!と思う
 でしょうが実体験してそれを知るか、聞いて「そりゃそうだ」と思うか。その差は大
 きいのよ。(強がり))

 ゴールを設定し、ナビを依頼すると30秒ほどで現在地からそこまでのレッキ帳(車
 のラリーでコ・ドライバー(助手席)がドライバーに「その先100m、右R50!」
 とか読み上げるメモ帳のこと)が文字で表示される。
 こう書くと簡単だが予習していてもしょっちゅう使う機能じゃないから携帯を手にと
 り、このレッキ帳が表示されるまでは5分はかかる。暗い路肩で煌々と液晶が光る。
 でもバッテリーが切れるなんて心配はない。今まで触れなかったが車債カメラの単三
 電池やシグマリオン、携帯電話の充電は「走行中」にDC→ACインバータで普通の
 家庭用コンセントが使えるようにしているのでタンクバックの中でもう何度も充電を
 繰り返してきた。ここまで装備しているライダーは道中に出会ったライダーの中には
 いなかったがはっきり言ってロンツーの、特に野宿ライダーには必須の装備と言って
 いいだろう。それ以前に電子装備を持っていなければそんな心配もしなくていいのだ
 が・・・まぁ装備に関してはまた機会があるときに話そう。

 さて、表示されたテキストを読む。
 今の国道を直進3.8km、次に3.6km走って225に入り・・・え?225?
 俺の頭の中の地図に225なんてない。国道を狩ってるんだから周辺にどんな番号の
 国道があるかぐらいかは知っている。でも地図に載ってない国道もある。不安ながら
 もナビの通りに進んだ。

 あ、225発見。・・・「県道だった」

 携帯画面をしっかり読んでいなかったが道路標識は県道の形(六角形)で中に225
 と記してあった。うーん、ナビってすごい。そのおかげで無事にライダーハウス着。
 ハンバーグを食って40分後の到着だった。やはりちょっと迷走していたと思われる。

<続く>

【6日目】7月27日 (5)

 仮設の交番の横に小さなログハウスが2棟並んでいる。ほんとうに小さい。まるでお
 菓子の家か「大きな犬小屋」みたいなログハウスだった。ログハウスから漏れてる灯
 りに照らされて小さいのやら大きいのやらバイクが数台停まっているのが見えた。
 やや砂地の路面の上をゆっくりとハウスに近づくとドカのうるさい音を聞きつけ、中
 からぞろぞろとむさい野郎どもが出てきた。

 全部で5人、わらわらと群がり、仕切り屋から「じゃぁ、あなたはこっちね」と右側
 のハウスを指定され、そっちにおじゃますることになった。これで左右3人づつ。で
 も右の棟は「女性優先」(専用ではない)と看板が掲げてあり、夜中に女性ライダー
 来たら俺らは追い出されるのかね?なんて笑い話をかわす。ハウスの中は玄関を含め
 て6畳1間程度の大きさ。床は板張りで窓が1つ。電灯とコンセントはあるがトイレ
 と洗面所は交番の横にある。ほんとに寝るだけの小屋である。しかしそれでも私に言
 わせればパーフェクトすぎる。むしろ「これが無料とはなんて素晴らしいいんだ」が
 第一印象だった。さっそく荷物を降ろして着替え、サンダルを履き、携帯式折りたた
 み水タンクに水を汲み、コンロで湯を沸かしコーヒータイムだ。
 21:00 石狩ライダーハウス(車載カメラ)
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07272136-house.jpg

 この部屋の先住者、1人はインテリっぽいひ弱そうな学生?、もう1人はチャリンコ
 (しかもママチャリ)で日本一周中の二十歳すぎ?の童顔の少年(青年?)だった。
 既に沖縄を回り、今、このハウスで連泊中で今夜で3泊目になると言う。
 
 まぁキャラ的には可も不可もなく・・・なんせ20歳程度歳が離れているから旅仲間
 ってカンジがあまり湧かない。むしろチャリ君の話を聞いてると「プータロウでなに
 やってんの?仕事しろよ。税金払ってんだろーな?日本のGNPの10億分の1にも
 貢献してない奴だ。」なんて思いがした。
 
 21年前の俺なら「自転車で日本一周ですか!すげぇー!」と、また目をきらきらさ
 せて羨望のまなざしで見たと思う。でも今は「単なる遊び人じゃん。」としか思わな
 い。実はそのような経験をもってるいわゆる破天荒キャラは世の中で通用しなくなっ
 て来ている。甘え、頼り、保護され、金はなんとかなる、なにをしてても生きれる、
 そんな環境の今、「自転車で2年かけて日本一周したことがあります!」と、もし一
 流会社の面接試験で言ったとしても「へぇ、そう」で終わるのだ。だってそれは「2
 年間アルバイトでプ−生活してました!」って言ってるのと同じ。二流でも三流でも
 いいからよっぽど普通に大学を出た奴の方がちゃんとした就職はし易い。

 20年前(バブル経済になる少し前)ならちょっと違うよ。「ほぉ、根性あるね」と
 思われる。普通とは違う「なにか」を掴んだ有望な人材と見られることもある。けど
 今は子供の自由に対して親も社会も寛容すぎる。極端に言えば「学校行くのイヤで働
 くのもイヤで金もないから自転車で日本を転々としていたんだね」と思われても何も
 言い返せないと思う。このチャリンコ青年に大儀はない。なんか話して私はすぐにそ
 う思った。

 実際、チャリ君に金はどうしてるの?って聞くと、道中働きもせず、口座があって親
 が時々金を振り込んでいる?ような話だった。(働きもしないでそんな長い旅をして
 ることにがっかりして後半の口座の話は実はあまりよく聞いてなかったが・・)

 まぁサラリーマンになるなら日本縦断とか無駄な経験だ。むしろ「サラリーマンであ
 りながら」足掛け10年かけて自転車で日本一周。これなら認められる。人間、基本
 は「労働」である。労働なくして得られるものなどない。そうそう、そう言えば現在
 日本の外周を「ジョギング」で回ってるじいさん(50代)がいる。縦断を終えた1
 ヶ月後ぐいにTVを見てその存在を知った。会社を辞めて夫婦で大きな「キャンピン
 グカー」(かなり立派。たぶん700万円クラスと思われる)で寝泊りしながら走っ
 ていると言う。3年ぐらいかかるんじゃないかな?まぁその話も正直羨ましいとは思
 うがキャンピングカーを買って労働も収入もなく3年も遊んでいられるのだから「い
 いご身分ですね」って思いが先にたつ。ひがみの部類かも知れないが単純に応援する
 気にはなれない・・

 そんな私だから若い無職のチャリ君に興味を失ったわけだが・・・めがね君(もう1
 人の学生風のライダー)がまた昔(21年前)のライダーとは異種の存在で・・・・
 ハウスの中でノートPCを抱え、ひっきりなしにタイピングしている。デジカメ画像
 の加工もしてるようだ。パソコンそのものが無いに等しい時代(と言うかマイコンは
 あってもパソコンは無かった時代)のツーリングを知ってる私にとってはすごく異様
 な風景だった。
 まぁ・・・大きめの電子辞書程度の大きさとはいえ、シグマリオン持参の私が言うの
 もなんだがまんまノートPCであることにテンションが下がる。旅先で、そんなにパ
 ソコンに向かわなくても・・・と。もちろんめがね君にちょっとしたお金の余裕があ
 ったら小さいPDAやシグマリオンを持参したのかも知れないけどなんかもう「パソ
 コン好き好き少年?」ってカンジでライダーとしての趣がまるでない。「なにやって
 るの?」なんて興味もないから話しかけることもほとんどなかった。
 どうも隣のログハウスのライダーもノートPC持参らしく、GPSのデータを取る為
 にAirH圏内のコンビニ(約2km先)まで行ってデータ取得とホームページの更新な
 どをしてるそうだ。

 はぁ・・・まぁなんか大掛かりだね。GPS携帯1つで経度緯度わかるのに。それを
 マップファンのアドレスに転記するだけでいいのに・・・確かに俺も21年前に比べ
 れば電子装備満載ではある。しかし・・・ノートPCかよ?旅先で人と話さず、ネッ
 トに潜ってどうするよ?おまえらやっぱ旅人じゃねーよ・・・そんな思いだった。

 Lさんだって(書き込みしながら走ってるから)同じじゃない?

 そう思われるのも承知だが・・・なんか私と違うのよ。俺は1人の時にしかシグマリ
 オンは開いてない。ファミレスでゴハンを食べるときに「九州から来たんですよー」
 と隣の客に声をかけるようなこともしないし(当然(^^;)、どこから来たんですか?
 と声をかけられることも無いから基本的に1人である。

 けどこんなハウスでノートPC広げられたら興ざめってもんである。
 家族連れのアウトドアーキャンプでルートはGPSナビまかせ、子供たちは道中どこ
 ろか河川敷でも携帯ゲーム、バーベキューしながらカラオケ大会?なんてものを白い
 目で見るのと同じ感覚だ。
 (あ、ナビを使ってるところは俺も同じか・・・でも「頻度」が違うし・・)

 でもまぁ、私は「初ハウス」でこのログハウスは気に入ったし、電源も電灯も水もト
 イレも安全(警察)もあるし、AirHは繋がらないが携帯は圏内だからそれで十分。だ
 から「今の若い奴はパソコン持ってツーリングするのね」と容認すればそれはそれで
 他人事であり、気に止めなければ楽しい時間と空間だった。

 けど・・・ついでと言うわけじゃないが若者に「がっかり」をもう1つ。

 隣のライダーが結構賑やかな奴で・・・そうそう、私が来たときに「右のハウスへ」
 と仕切り屋さんだった奴だ。その彼がこっちのハウスの入り口から騒々しい声でめが
 ね君に言う。

 「4000円!4000円でいいって!そう?いい?!OK?」
 「あ・・・は、はい!」とまるで恐喝されてるようなめがね君。

 なんの話じゃろ?と思ったが。どうもススキノの風俗店の料金交渉に成功したらしい。
 めがね君はちょっと嬉しそうに笑っていた。明日の夕方はススキノに出発らしい。ヘ
 ルメットにブーツにグローブで?他県ナンバーのバイクで風俗ですか?

 はぁ〜ーーーーー。。。。。かなりため息の私。

 旅の恥は掻き捨て。それもいいけどさぁ。気に入らない点が3つある。
 まず1つは「値段交渉まで仕切って旅先で出会った初対面ライダーを風俗店に誘うそ
 のライダーとしての、人としての資質」が気に入らない。
 もう1つは「そんな誘いに乗る資質」にため息。
 最後に「旅先で風俗に行きたがるライダー達」にがっかり。

 同じバイク乗りでももう全然世界観、価値観が違う。違いすぎる。

 え?私が二十歳ならそんな誘いに乗ったんじゃないかって?
 うぷぷ、ご冗談を。
 21年前、それと同じシチュエーションがあったのだ。
 北海道最終日、30代後半?のライダー2人と3人で走っていた。おじさん達は札幌
 に着いたらススキノでストリップ(懐かしい響き(^^;)に行くがいっしょにどうだ?
 と誘われた。私は「まさか(行くわけがない)」って思ったよ。もちろん断った。
 そんな「不良」が行くような場所(笑)に青少年を誘うなよ!そう思った。今でも「想
 い出のために行っておけば良かった・・・」なんて思わない。

 北海道までツーリングしに来て何がしたいねん? その思いは今でもかわらない。

 21年前のおじさんは「おじさん」だからまだいいが目の前のライダーは二十代だ。
 いつからそんな遊びしたがるようになったん?ところかわまずか?全く節操のない。
 それが今風の若者なのかと思うと私の書いた二輪魂を読んでもなーんも感じないだろ
 ーなぁ・・・・と思った。

<続く>

タイトル : 【6日目】7月27日 (6)

 しかし23時、真打登場。1台来るとみんなで出迎え。それがここのルールのようだ。
 うんうん、それはいいことだ。まぁルールって言うより「何?何?」って物見遊山的
 な行動ってだけにすぎないのだろうけど。
 で、そのバイク・・・えっと・・・あー、忘れた。YAMAHAのGX250?だったかな、と
 にかく古いんだ。かなり。みんなが去ったあとも私はそこに残ってヘッ電で彼の荷降
 ろしを照らしてあげながら「なぜこのバイク?」と興味津々だった。まぁ古いと言っ
 ても20年前程度だから丁度私が乗ってた日本縦断初号機CX400と同期ぐらい。
 だから私もかすかに記憶がある車種だ。どうしても気になるから「若いのに何故この
 バイク?」と尋ねると「いやぁー、これ、憧れのバイクでずっと探して今年の春にや
 っと買ったんですよ」と笑顔で言う。その答えと笑顔ですぐわかった。あー、こいつ
 はバイクが好きだ。と。

 歳は30代前半ってこともありチャリ君とかめがね君とかよりも話が合う。ハウスの
 中の2人とは自然に距離が離れ、彼と2人で軒下でコーヒーなど飲みながらここに来
 た経緯やこれからのルートなどを語る。そうそう、やっぱこれでしょ?これがバイク
 の旅でしょう?

 会話の中、彼は関西からからフェリーで来たとのことだが小樽-舞鶴のフェリーが2ヶ
 月前?ぐらいに新造船になり、速く、そしてとても綺麗になってるとの情報を得た。
 なるほど、新造船に乗れるなんてなかなか機会がない。是非乗ってみたいものだと帰
 路の1つの目標が出来た。旅の情報とかはこのように会った人との時の運で拾った方
 がとても楽しい。ネットで事前に調べすぎるのは旅の楽しさを減らしてしまうことに
 もなりかねない。



 23時ごろになっただろうか?そろそろ寝る準備に入るところだがチャリ君が不安そ
 うに「みなさんはだいたい何時ごろ寝るんですか?」と聞いてきた。私は夜型だった
 し、先住民に気を使い「うん、何時でも。まぁ1時までには寝たいね」と答えた。関
 西人は旅の1泊目だから元気はあるし夜は平気だと言う。それを聞いてチャリ君は安
 心したようだ。どうも夜更かしが好きらしい。

 あまり面白い話もなく、れいによって私が話のネタをふる。「今までに危ないことは
 あったの?」とチャリ君に聞くとそりゃーいろいろネタも出る。ホモに襲われた話な
 んてのもあったが「危ない話」から「怖かった話」になり、私はそこですかさず、
 「えー、そっち系の話になるのかなぁ?霊体験とかある?」と強引に幽霊話にもって
 行った。私が持ってるモチネタ(【二輪魂】第10輪:恐怖体験(act1)〜参照)なん
 かを披露していると関西人がのって来た。
 しかし・・・・ここで全文を書くのはためらうほどの「真実」を聞くことになった。

 彼はとある鉄道会社(覚えているが会社名は伏せておく)に勤める「電車の運転手」
 だった。そして話の内容とは、線路での事故や電車に飛び込み自殺をした人間の「死
 体処理」の話なんだ。まじで全文紹介するのは気がひくので書かないが、少々抜粋し
 よう。

 ・轢かれてバラバラになった死体は「鉄道職員(運転手も含む)が」ゴム手袋して拾
  い集めるのがあたりまえであり、胴体+五肢(頭、両手、両足)が揃うまでその作
  業は続けなければならない。
 ・10年運転勤務をしてれば「死亡事故0」なんて運転手は奇跡の運転手である。歳
  とって運転勤務を離れるまでに無事故の運転手とかは全運転手の2〜3%、数人し
  かいない。
 ・(今話してる関西人ライダーも)もうすでに「○人」死体拾いをしたことがある。
 ・今までの記録は年に5回の人がいたかな。(1人の運転手で!年に5回も!である)
 ・飛び込み方もいろいろあって・・・スピードが乗ってる時にポン!とホームから(
  自殺者が)飛び込んで来るとフロントガラス全損で運転手も血まみれになる。

  「死体拾いとかしたら1週間ぐらいメシが食えないのでは?」(私の質問)
 ・「慣れ」ですよ、「慣れ」。「あー、やっと(五肢が)集まった、帰りに一杯飲ん
  で帰ろー!」ってノリで終わる。もちろん、耐え切れなくてデスクワークへ勤務異
  動を志願する運転手もいるけどそれはかなり稀な例である

  「電車を止めると多額の賠償金を請求されると言うのは本当か?」(私の質問)
 ・「ええ、でも、(以下略)」 (マジで書いていいかどうかわからないのでオフ会
  の時でも(^^;)

 なーんて話だ。物凄い裏話だ。でもキモコワイ話が好きな私にとってはとっても新鮮
 だった(非道)。こんな話が1時間は続いただろうか?時間はとっくに0時を回った。

 そろそろ寝よう、ってことになり、6畳ほどのスペースでこんな風に寝た。
 (○印が頭の向き)

 ○ ○ ○
 め 関 チ
 が 西 ャ
 ね 人 リ

 わ た し○
  <入口>

 下着の上にスウェットのズボン、薄手のセーターを着て布団式の寝袋に入る。床には
 エアマットをひき、枕元には空気枕、そしてラジオ、もちろん耳栓もする。私の寝袋
 に非常に興味を持ってる人がいるのだが残念ながらこの日は寒くもなく、暑くもなく、
 朝までそれで十分な睡眠を取れた。6日目は400km程度の走行だったと思う。

北海道2日目、縦断6日目、石狩海岸無料ライダーハウス編 終了。

翌日、21年前の自分と対面する。

<続く>


私の寝袋について
 SNOW PEAK セパレートシュラフマイクロマミー 6,800円(安い!)

 四角い封筒型で新素材で云々(注1)と宣伝文句はあるものの所詮合成繊維、ダウンに
 はかないません。しかし特徴はその使い方の広がり。上と下が分離する寝袋なんです。
挿絵:マイクロマミーの使い方例
http://www.koa.jp/ducati/Ferrari/Nippon4700km/sasie-07282359-nebukuro.jpg

 厳冬期に野宿ツーリングとかしないのでむしろ暑い時にはだけられ、しかも腹が冷えな
 いように腹掛けとして使えることが気に入って購入。

 注1.(通販サイトからの引用)
 セパレートシュラフマイクロマミーRは、中綿にサーモライトエクストリームを300g封
 入した新発想のセパレートタイプのマミーです。従来のマミー型にない、上下を分離し
 て使用できるというコンセプトでデザインされており、コンパクトに収納が可能なマミ
 ー型のメリットにプラスして使用状態の可能性を大きく広げたシュラフです。パッキン
 グに関しても、2段階に収納できる新設計の収納ケースが付属しており、φ15 26
 cmの極小型収納を実現しています。

 薀蓄。(2002年8月、私のサイトから専門家の書きこみを編集)
 マミー型とはミイラ型と言われ、頭の上の部分まで覆うタイプです。山では絶対こちら
 を使う。封筒型はレタンギュラー型と言われ、長方形です。主にオートキャンプとかファ
 ミリーキャンプ用です。
 寝袋で一番の弱点はジッパーであり、ここが壊れると現地では修理できない。しかも寒
 い。これを嫌ってサイドジッパーのない寝袋もあった。上下分割(マイクロマミーのこ
 と)はジッパーが多くてナンセンスであり、通常、サイドジッパーは足元まであり、ダ
 ブルジッパーなので、足元だけあけて温度調整がでる。
 厳冬期用の寝袋でも良質なホワイトグースダウンならコンパクトです。これとゴアテッ
 クスのレインカバーがあればテント不要でしょう。寝袋はマーモットマウンテン、ノー
 スフェイス、シェラデザインが超1流です。あとはたくさんありすぎて分かりません。
 マイクロマミーに不満が出たら検討してください。新素材ならモンベルが進んでいます。

END

【7日目】7月28日(0)

<前号までのあらすじ>
2004年7月22日 九州、福岡に住むLipperは2週間の休みを取り、愛馬DUCAIT-M900
を駆って日本縦断の1人旅に『再度』出かけた。1度目は21歳、駆るは買って半年
のホンダCX400(以後14年間もそのバイクに乗り続けた忘れることのできない
バイク)、しかし今回はバイクは95年式(しかもドゥカティ)、人間は42歳(し
かも脆弱)、果たしてこのロートルペアで21年前と同じ挑戦を成し遂げられるだろ
うか?

高速道路を使わずにひたすら「下道(国道)」に拘り、ひたすら「自由」に拘り、宿
泊は行き当たりばったりで道の駅での野宿も当たり前。暗闇で光る謎に恐怖し、変な
虫に食われ、道路標識に騙され、真夏の太陽に体力をそがれ、21年前の秋田の事故
を思い出し、ヤンキーに囲まれ、朝日に向かってタチションし、(いや、そんなこと
は書いてねぇーだろ?)、道路脇で携帯電話のGPS地図を覗き込み、見ず知らずの
奴に会い、ファミレスで天国のようにくつろぎ、高級一眼レフに戸惑い、迫り来る雷
鳴に焦り、

目指すは日本の最北端宗谷岬。片道約2500kmの国道ロングロングツーリング。
着いたら今度はまたさらに『2000kmの帰路』。

その上さらに「北海道の全ての国道を写真に収める」挑戦も課した。本人いわく、普
通に走ってもつまらないそうでどうせ行くなら21年前「以上」のことがしたかった
らしい。

旅行記のタイトルは 『日本縦断「21年前の忘れもの」』 

果たして彼は無事帰ってこれるのだろうか?(いや、帰って来てるって!)
果たして彼は北海道の国道を全部制覇できるのだろうか?(いや、できたって!)
そして「21年前の忘れもの」とは?(これはまだ内緒)

物語の続きは出発してから7日目、無事北海道に上陸した3日目の朝、石狩の無料ラ
イダーハウスで目覚めたところから始まります。

なお、この物語はフィクションであり、登場する団体名、固有名詞などは全て架空の
ものです。

(じゃねぇーだろー!ノンフィクションドキュメンタリー99%っす!
 え?残り1%は何よ?(笑))

では始まり始まりm( )m (正確には再開?)

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