空想旅行でモンスターの聖地を訪ねる

カスタマイズの熱い震源地

SHOPの一角にはカウンターがあり、ドカ談義をする相手を見つけようと、たむろするライダーの根城になっている。雑誌に掲載されたあんなMも、こんなMも展示されていた。
『モンスターミーティング』を主催している熱いSHOP、それがSteve Motorcycle Supplyだ。バイク雑誌がドゥカティの特集を組むときに、モンスターのカスタマイズの新しい流れとして紹介されるは決まってスティーブがカスタマイズした車両なのだ。SHOPを主催しているのは、山下龍雄氏である。

彼の鋭い感性が、モンスターを見いだし、それを素材にして、我々の思いもよらぬ形でモンスターの魅力を見せつけてくれるのだ。
「モンスターは他のドカと違って、堅苦しいスタイルやお約束がない。だから自由にカスタマイズできるし、どんなスタイルで乗ってもさまになる。ノーマルでは誰でも乗りやすいモデルで、モンスターは名前負けしていると思うが、一度、給排気系やエンジンに手を入れると別物のバイクになる。こうなるとまさにモンスターですね」
山下氏は本誌のインタビューに答えてこう語ってくれた。

それなのに実際にモンスターミーティングに集まったマシンを見ると、どれも似たり寄ったりのカスタマイズを施したものが多い。発売後8年経っていつの間にか定番が生まれてきたのだろうか。スティーブオリジナルのマフラーを装着したマシンは数えるほどしかなかった。

せっかくセパハンのスーパースポーツというドカの範疇から外れた異端児であるモンスターを手にしたのだから、もっとユニークなカスタマイズができないだろうか。私はスティーブが作ったカスタムマシンを見るたびにそう自問自答する。しかし、まだその方向性すら見えてこないのだ。

なぜならモンスターを乗りこなしていないから。ステップをここに持ってきたいとか、シートをどうしたいとか。走りに関わる部分を積極的に変えられない。またデザインに関してもいまだコンセプトが定まらず、どうしても定評のあるパーツを選んでしまう。個性的なモンスターを作る、この困難な課題に取り組み続けているのがSteve Motorcycle Supplyの山下氏なのである。